レロォ…ニュ…ちゅぷっ…ジュるっ…。
体育館裏の倉庫には今日も淫靡な音が響いている。
彩香は昨日に引き続き今日も昼休みに呼び出され、佐野にフェラチオを強要されていた。
佐野「そうだ!そうやって舌をもっと回しながら咥えろ!」
彩香「…ふぁぃ…っ…。」
レロォ……ちゅっ…!…ちゅプ……じゅルッ…!
彩香は佐野に指示されるまま、いつもの生臭い肉棒を咥えていた。
佐野の目を見つめながら裏筋をゆっくりと舐め上げたり、亀頭にキスをするように柔らかな唇で何度も挟んだり、根本を上下にしごきながら先端だけを咥え、舌をくるくると回しながら優しく吸い上げたりと、昨日よりもさらに様々な刺激方法を教え込まれては、その通りに佐野の肉棒を刺激していた。
佐野「…ようやく素直になってきたじゃねぇか…!」
佐野はさらに、いかに彩香にペニスをいやらしく舐めさせられるかを考えながら、いやらしい舌の絡ませ方や動かし方、スピード、指の絡ませ方や握り方、音の立て方や表情に至るまで細かく指示し、これまで以上に丁寧にしゃぶらせていた。
佐野「そろそろ彼氏のチンコが好きでたまんなくなってきたんじゃねぇか?ハハハハハ!!」
彩香「…………。」
(早く…出して…!)
最後には射精という最悪の瞬間が待っていることさえ百も承知で、彩香は佐野の罵声も気にせず、いつもと同じく早く終わらせたい一心から無言で咥え続けていた。
身体は奪われようと、心は絶対に売らない。
そう強く心に決めて、彩香は無心で佐野の指示に従っていた。
(ちっ!な~んか気にくわねぇなァ…。)
文句も言わず、言われたことに無言で従いはじめた彩香に、佐野はどこか物足りなさを感じていた。
実は…佐野は4人で彩香を犯した後、彩香を自分だけのものにするために、同級生の山本、先輩の飯塚と増田には嘘をついていた。
飯塚と増田には、杉崎彩香が「犯されたことを本気で訴えようとしていたが、交渉の末金輪際一切手を出さなければ今回のことは水に流す」と言っている、などと嘘の説明をして彩香にうかつに手を出させないようにさせ、撮影を担当していた山本には「撮影したデータを全て渡さなければを訴えると言っており、彩香は自らそのデータを消去したことを確認しなければ納得しない」などと伝え、佐野は山本からデータが入ったデジカメを奪い取り、そのままデータを独占することに成功していた。
佐野はそうすることで彩香を本当に自分の彼女にでもしたつもりでいた。しかし、当然そんな自分勝手な方法で人の心まで手に入れ、全てを操ることなど出来るはずもなく、大人しく指示通りに動く彩香は、現実には自分に対して圧倒的なまでの嫌悪感を感じているのは明らかだった。
だが、佐野の歪んだ独占欲は、彩香の心が手に入らない苛立ちから、さらに行為をエスカレートさせていった。
佐野「おい!マットの上で仰向けに寝ろ!」
佐野は突然、彩香の口からペニスを引き抜き、肩を掴んで無理矢理寝かせようとする。
彩香「な、何…するんですか…?」
佐野「何だっていいんだよ!やってからのお楽しみだ!」
マットの上に彩香を寝かせると、佐野はズボンとパンツを完全に脱ぎ捨て、裸にワイシャツだけを着た姿になった。
彩香「ひッ…やだぁ!!」
彩香は挿入されるのだと思い、本能で脅えた声を出した。
佐野「おい!!大人しくしねぇとどうなるか忘れたのか!!」
好きでもない男に強引に挿入されるという行為は、健人を想う彩香にとっては恐怖感と絶望感しかない最悪の行為だった。
だが、彩香は再び自分の状況、置かれた立場を考えて、涙を堪(こら)えて仰向けに寝た。
(チッ!めんどくせぇ!…とりあえずヤる気はねぇっつーの…。)
倉庫での輪姦…あの後、妊娠の恐怖に苛まれていたのは彩香だけではなかった。彩香が妊娠すれば、否が応でも強姦の事実がバレてしまう…そんな恐怖から、佐野は勢いで中出しなどしてしまったことを後悔していた。
佐野があれから彩香に主にフェラチオしかさせていないのは他でもない、佐野が一番、彩香との性行為には慎重になっていたからだった。
佐野「いいか!?これからやることを少しでも嫌がったりしたらマンコに突っこむ!分かったな!?」
彩香「…わ…わかりました…!」
佐野「じゃあ、目をつむって上を向け!そのまま顔を絶対に動かすんじゃねぇぞ!」
彩香はゆっくりと頷いて目を閉じる…。暗闇の中、顔の左右に何かの気配を感じた。
(何…?…何なの…?)
そう思っているうちに、何かが顔をくすぐる感覚がすると、嗅いだことのない、独特な悪臭を感じた…。すると突然、彩香の口と鼻が何かに押し潰され、呼吸をすることが出来なくなってしまった!
彩香「んグゥッッ!!」
彩香があまりの苦しさに目を開けると、ぼやけた視界には茶褐色の世界が広がっていた。彩香は息が出来ずもがき苦しみながら、徐々に状況を把握していく。
茶褐色にぼやけて見えていたのは、彩香の眼前わずか数センチの場所にある佐野の陰嚢と陰茎の裏側の部分であり、その陰茎の向こう側、左右の膝の向こうに佐野がニヤついた顔で見下ろしているのが見えた。
彩香はようやく理解した。佐野が自分の顔の上に跨り、自分の鼻と口には押し付けられているのは陰嚢と肛門であるということを…!
彩香「フっ…ぅムうゥゥゥ!!!」
佐野「オレのケツの穴を舐めるんだよ!!じゃないとこのまま窒息しちまうぞ~!」
(嫌だぁっ!!苦しいっ!…汚い!!)
だが、佐野は苦しむ彩香の姿を面白がるかのように、さらに体重をかけて尻を押し付ける!
彩香はあまりの息苦しさに耐えられず仕方なく舌を出すと、佐野の肛門に這わせ始めた。
シワだらけのザラリとした感触と共に、彩香の舌に奇妙な苦味が広がる…。
佐野は彩香が舌を出し、舐め始めたことを肛門の感触で確認すると、呼吸が出来るようわずかに腰を上げた。
佐野「そのまま穴に舌を突き入れて、ケツの穴の中まで念入りに舐めろ!」
大便が排泄される穴を舐めてしまったことによるとんでもない汚辱感の中、彩香は目をぎゅっと閉じると、言われた通り舌をとがらせ、肛門をえぐるように必死に舐めた。舌を出したまま呼吸をすると、そのたびに蒸れたような股間の匂いが彩香の鼻腔に広がった。
佐野は排便時と同じように腹部に力を入れ、なるべく肛門を拡げるようにして、彩香に直腸の中まで舐めさせていた。
(臭いっ…!…なんでこんな汚いところを舐めさせたがるの…?)
顔に股を押し付けられる屈辱感と、肛門を舐めるという行為、鼻に付く蒸れた股間の独特の匂い、視界を覆う汚らしい男性器…彩香は味覚、嗅覚、視覚にいたるまで佐野に犯されていた。
対する佐野は、女子高生の顔に跨るという背徳的な行為と、肛門の入り口を這いずり回る柔らかく粘っこい舌の感覚から征服欲を満たしながら自らペニスをしごき始める。
佐野「よぉし、次はここだぁ…!」
佐野は少し腰を浮かせると、彩香の頭を掴んで玉袋や蟻の門渡り、肛門に擦り付けるように自由に動かして彩香の舌の、いや、顔面の感触を楽しんでいた。
彩香の顔面には、肛門やペニスを舐める際に付着した自身の唾液が擦り付けられ、佐野の尻と顔が擦れるたびにピチャピチャと粘っこい音が立つ。
彩香「ん…ぶぅ…ふ…ぐ…ぅっ…。」
(汚い…!!…もう…やめて…!!)
まるで物を使うかのように彩香の頭を動かした後、佐野は尻を上げると、息苦しさから紅潮した唾液まみれの彩香の顔を肉棒を振ってペチペチと叩く。
佐野「おい…次はお待ちかねのチンコだぞ!しゃぶれ!」
彩香「ん……あ槌っ…!」
彩香が嫌悪の表情を浮かべながらも口を開けると、すぐに硬い肉棒が口内に突き入れられる。
彩香が肉棒を咥えたのを確認すると、佐野は彩香の頭を掴んで無理矢理上下に揺さぶり、彩香の口内を弄ぶようにペニスを出し入れする。
グぷっ…じゅぶゥッ…りゅっ…じゅプォ!
彩香の意思とは関係なく硬い肉棒が口、そして喉に無理矢理挿入される!
(うっ…く、苦しいッ!…息が…出来ない…!)
彩香は無理矢理大きく開かされたあごの痛みと喉の苦しさから、顔に跨っている佐野の太ももを手で押し退けようとするが、のしかかる男の体重は女の力ではどうすることも出来ず、構わず出し入れを続ける佐野が達するのを待つ他無かった。
佐野「ぐっ……おらぁ……そろそろ…イクぞォ!」
佐野は彩香の口からペニスを引き抜くと、彩香の唾液でヌラヌラと光るペニスをニチャニチャと音をさせながら素早くしごく!
佐野「う……オォッ!!」
佐野が雄叫びをあげると、彩香の顔に熱い液体が降り注がれる!
彩香「きゃあっっ!!」
彩香は目を閉じて顔を逸らそうとするが、佐野は両膝でガッチリと彩香の頭を掴んで動けないようにし、顔面に汚液を迸らせる。
鈴口から勢いよく飛び出した精液は、彩香の鼻の頭やまぶた、まつ毛や額に付着し、すでに唾液にまみれていた彩香の顔は、無残にも白い液体でさらに汚されていく…。
佐野「ハァ……すっきりしたぜ…!」
佐野は鈴口に残った精液を振り落とすため、まるで小便器に向かって尿の雫を切るように彩香の顔の上でペニスを数回振った後、再び彩香に咥えさせて精液の付着する肉棒を綺麗に舐め取らせた。
ちゅ……ちゅぷっ…。
佐野「よぉし、いいだろう!次からはケツの穴を舐めるのも自分から進んでやるんだぞ?いいな!…それじゃあな!」
吐き捨てるように言いながらパンツとズボンを履き直すと、彩香をそのままにして倉庫から立ち去った!
彩香「くっ……グスっ…うぇぇん…。」
倉庫に1人になった瞬間、彩香が佐野に見せまいと我慢していた感情は大粒の涙となって溢れ出した。
彩香の顔は唾液、精液、涙や鼻水で、見るも無残な様相を呈していた。
泣きながらも精液が垂れ落ちて制服や髪に着かないよう、身体を動かさずに腕だけを使いポケットを探ると、持っていたティッシュを取り出して顔を拭いた。ベトつく体液はなかなか拭き取る事が出来ず、乾燥してカピカピにこびりついた佐野の体液は栗の花のような匂いを放つ。
彩香は最悪の気分になりながらも汚れのあらかたを拭き取ると、倉庫を飛び出して人に会わないよう女子トイレに入り、すぐに水で顔を洗った。
5月といえどもまだまだ水道から流れる水は冷たかった。だが、冷水で指先が冷え切り、顔が切れそうに痛くなるまで何度も何度も洗った。
それでもいつも…何回洗ったとしても、綺麗になった気はしなかった。
ハンカチでビショビショに濡れてしまった顔を拭いてトイレを出ると、授業開始5分前のチャイムが鳴った。彩香は歯磨きをすることも出来ずに急いで午後の授業に向かうしかなかった…。
--------------------
授業終了後、心配して彩香に声をかけたのは真希だった。
真希「彩香!最近どうしたの?授業ギリギリだったじゃん!お昼一緒に食べようと思ったら昼休みどこか行っちゃうし…。」
彩香「ちょっと昼休みに先生に仕事頼まれちゃって…。真希ごめん、ちょっと歯磨きしてくるね!」
心配してくれる真希には苦し紛れの言い訳をするしかなかった。
そんな彩香の姿を健人も心配そうに遠目で見つめていた…。
----------------------
その日も部活が終わると、健人と一緒に帰るために彩香はマネージャーの片付けをしながら部室で待っていた。
ガチャ…!
健人が来たと思い表情が緩む。しかし、部室のドアを開けて入って来たのは健人ではなく、佐野であることがわかると、彩香の表情が一気に曇った。
佐野「マネージャーの仕事、頑張ってるかぁ?」
彩香「………。」
佐野「ククク…もう欲しくなってきただろ?これがよ…!」
佐野は彩香に見せびらかすようにバスケットパンツの股間部分を指差した。
彩香「いやっ!」
佐野「あ??嫌じゃねぇんだよ!」
あからさまに表情を歪ませて嫌がら彩香の腕を佐野は強引に引っ張って部室奥へと連れて行く。
彩香「きゃあっ!…やめて…!」
佐野「いつも通り始めろ!」
彩香「も、もう今日は…!」
佐野「誰に向かって口きいてんだよ!」
佐野はズボンのベルトを外しながら彩香を無理矢理跪かせると、彩香の頭を掴んで股間を近づける!
彩香「いやぁ!もうイヤぁ!!」
佐野「てめぇ…!!…へっ…そうか…なら今日もパンツ、洗ってもらうかなー!なんせ昼間にお前がフェラで出した汚ねぇ唾でベトベトにされちまってるからなぁ!」
彩香「…………。」
昼休みだけでなく部活終わりにまで…。これからこんな日々が永遠に続くのかと思うと彩香はやりきれない想いになった。ましてや学校や部室で毎日のようにそんなことをしていれば、誰かに見られる危険性は高くなる。今だって健人を含め、居残りで自主練習をしている真面目な部員達がいつ戻ってくるかもわからない。
だが、この男の脅しの通り、言うことを聞かなければ写真をばら撒かれる可能性があることも、彩香は当然のように承知している。
やはりこの男の言うことを聞かなければ…しかし、それを彩香の身体が、心が当然のように拒否反応を起こす。
そんな葛藤の中、彩香が見せた精一杯の無言の抵抗…。だが、そのしばしの沈黙の間に佐野の顔が怒りの表情にみるみる変化していく…!
佐野「今日も綺麗にお洗濯させていただきますだろうが!!」
彩香「や、いやぁああ!!」
佐野は彩香に飛びかかり、彩香のバスケットパンツそしてパンティの中に、腹部から強引に手を滑り込ませるようにして股間へと突っ込んだ!
佐野「へっ!そんなにヤりてぇならヤってやるよ!」
彩香「い、いやぁ!い、痛っ!…!!」
パンティの中では両脚と共にピタリと閉じられた彩香の秘裂をこじ開け、柔らかい粘膜を擦るように佐野の指が乱暴に動き回る!
だが、どんなに抵抗しても佐野の指は止まらない。
やがて数日前に純潔を失った、彩香の秘穴を捉え強引に侵入を始めた。
彩香「いやぁっ!痛っ…!やだぁ…!やめてぇぇ!!」
佐野「へっ!本当は気持ちいいんだろ!?しっかり濡らしやがって!」
濡れている…その言葉に彩香は心底ショックを受けたが、彩香は本当に快感などというものは全く感じておらず、あるのは佐野の皮膚が、身体の一部が自分の体内に侵入しているということへのおぞましい嫌悪感だけだった。
クチュ…グチュ!
たがしばらくすると彩香の気持ちとは裏腹に、自らパンティの中からは湿った卑猥な音が聞こえ始める。そして…佐野の指は彩香のさらに奥へ、奥へと侵入しようとしながら膣内を激しくかき回す…!
彩香「痛い!もう……嫌ぁァ…!!」
(もう…限界……!)
その時…!
ガチャ!
佐野「!!」
彩香「…嫌っ!!」
勢いよく開いた部室のドアに驚き、佐野の手が止まる。彩香はあまりの嫌悪感にパンティの中に侵入した佐野の手を振り解き、逃げるように部室のドアへと走った!
佐野「あ、てめぇ…!!」
佐野はすかさず逃げる彩香を追いかけた。彩香が犯されたという真実を誰かに話すことなどない、そう思いつつも、佐野もやはり誰かにバレたらという不安に駆られていた。
?「ん?彩香!どうした!?」
彩香「…っ!」
声をかけられた彩香は咄嗟に走るのをやめ、顔を俯かせた。そして彩香に声をかけた部員は、そんな様子の彩香を追いかける佐野の姿に気づいた。
?「ん?佐野?…お前、そっちは先輩たちのロッカーだろ?そんなとこで何やってんだ?」
部室に入ってきたのは田島健人だった。
佐野「やあ…た、田島くん!いやぁ、これから着替えて帰ろうと思ってたんだよ!」
健人「ふーん、そっか。てか彩香がいたのにそんな場所でか?」
佐野「いや…急いでたから…。」
しどろもどろなの佐野の様子に健人の表情は歪んだ。
健人「まあいいけど。お前いつも自主練なんかしてたっけ?こんな時間まで何やってんだ?」
佐野「いや、忘れ物しにたまたま部室に戻っただけだよ…これで帰るわ!」
佐野は苦し紛れに言い訳をしてそそくさと帰って行った。
佐野が部室から出て行った後、健人はすかさず彩香に駆け寄った。
健人「彩香!!…あいつになんかされたのか!?」
健人は部室奥から逃げるように現れた彩香が俯(うつむ)いて目を潤ませていたことを心配していた。この時、彩香は健人を自分を守ってくれるヒーローのように感じ、目をキラキラとさせて健人を見つめていた。
彩香「…う、ううん…。何でもないから大丈夫!健人くん…ありがとう。」
健人はこの時はもう恥ずかしがったりせず、彩香を抱き寄せた。
健人「なんか午後の授業もギリギリだったし、今日1日、なんか様子おかしかったから…何かあったのか?」
彩香はいっそ本当のことを打ち明けたいとさえ思った。
健人ならどんな残酷な真実さえ受け止めてくれるかもしれない…。だが、まだ始まったばかりの恋愛…昔から健人のことを想い、やっと掴んだ青春だった。
それを思うと、彩香にはやはり打ち明ける勇気は無かった。
彩香「あれは…ちょっと昼休みゆっくりして寝過ごしちゃっただけ…!」
健人「寝坊?…ハハ!なんだよそれ…!」
ごまかすように答える彩香に健人は優しく笑った。
健人「本当に…大丈夫なのか?」
彩香「…うん…。佐野…くんとは、ちょっと部活のことで話してただけ。」
健人は彩香の瞳を見つめながら次第に疑うような顔を緩ませた。
健人「そっか…なら良いけど…。何かあったらいつでも…オレに言ってくれよな!」
そう言うと、健人は彩香にキスをした。
優しく、暖かいキス…。健人も勇気を出して彩香の唇を舌でノックした。
彩香「……!……ん…。」
彩香はゆっくりと唇を開き、健人の舌を受け入れた。
健人に応えるように、彩香は積極的に健人の舌に自分の舌を絡ませた。
甘く優しいディープキス…。
しばらくして健人が唇を離した時、彩香はもっとしていたかったと思う、そんな幸せな時間だった。
健人「彩香…こんなところで急に……ごめん!…びっくりしたよな?」
彩香「…うん……!…でも…健人くんとなら…嬉しいから…。」
健人は顔を真っ赤にしながら、彩香に再びキスをした。
身体に刻まれるたように残る佐野の指の感触さえ、健人は忘れさせてくれる。
彩香は健人の優しいキスにしばらく心を委ねた…。
----------------------
帰り道…。雨がシトシトと降ってきたため、健人がさした大きめの傘に二人で入り、身を寄せながら歩いた。
彩香「部室で…キス…しちゃったね…。」
健人「ご、ごめん…彩香…もしかして怒ってる?」
彩香「ううん…まさか!…。」
恥ずかしさから二人の会話は終始途切れ途切れのまま、あっという間に彩香の家に到着した。
健人「あ、あのさ…!もし良かったら明日…どこか行かないか?」
明日は土曜日…めずらしく部活も休みだった。
彩香「え?……うん…!いいよ…!」
健人は傘を持つ手を下げると、傘の中で彩香と唇を優しく交わした。
健人「それじゃあ帰ったらまた連絡するから、明日のこと、決めよう!またな!」
彩香「うん…また明日!」
健人は別れを告げて歩いていく。
彩香「あ、健人くん!…今日は…本当に…ありがとう。…嬉しかった…。」
彩香の言葉を聞いた健人は満面の笑みを浮かべながら手を振って帰っていった。
(健人くん…ありがとう…本当に…大好き!……でも……あたし……最低な女だ…。)
彩香は今日佐野にされた行為など忘れるほどに幸せを感じていた。しかし、幸せを感じれば感じるほど、健人への謝罪の気持ちと自責の念にかられていた。
--------------------
(くそっ…田島の野郎…邪魔しやがって…!)
佐野は健人への身勝手な怒りを抱きながら部室を後にして自販機に立ち寄った。
佐野はコーラを一本買い、一人で飲みながら、明日は彩香へどんな行為をしようか考えていた。
(畜生!…今度は部室で素っ裸にさせて素股でもさせるか?…今日のこと、絶対後悔させてやるからな!)
佐野は思いつく限りの卑猥な妄想を繰り広げながらコーラを飲み終え帰ろうとした。その時、校門から出て行く2つの影を発見する。
相合傘をして仲睦まじく寄り添うよう二人…よく見ると、それは紛れもなく彩香と健人だった。
(ぐ…あいつら……彩香のヤロォ…!!)
無理矢理レイプして強要したことではあるが、佐野にとって自分の彼女である彩香が、裏では健人と恋人のようになっていたことに身勝手な嫉妬心を燃え上がらせる。
(ただじゃおかねぇぞ…!明日は素股なんかじゃ済ませねぇ…!!)
佐野は怒りを爆発させながらスマホで様々な鬼畜な行為を検索しながら帰り道を歩いた。
すると…いじっていたスマートフォンが鳴り、メッセージが届いたことを知らせる。
(誰だっ!こんな時に…!)
イライラしながらメッセージを開くと、上級生の飯塚からだった。
(おい佐野、まだ学校の近くだろ。ちょっと聞きてえことがあるから今から学校近くの橋の下に来い。)
飯塚から、佐野への呼び出しのラインだった。
嫉妬と憤怒、信頼と裏切り…。彩香の高校生活はさらに波乱の渦に巻き込まれていく。
※元投稿はこちら >>