【86.首輪】
私の背後にまわった亮太が、私の首筋に触れる。
「な、、なに、、、」
何やら巻き付けられたようだ。
亮太は鎖を持っており、その鎖と私の首元が繋がっているようだ。
「こりゃ、、最高だなっ、、須藤先輩、凄い格好ですね」
なんだろう、、、
「鏡ならあっちですよ」
亮太に言われ、気になった私は鏡を見て、、一気に凍りついた。
「、、な、、何これっ、、、は、外してっ!」
犬が付けられるような首輪で、、繋がれていた。
鎖が里井に手渡され、
「さぁ、、先輩、焦らすなよっ」
里井に鎖を引かれ、私の顔に里井のモノが触れた。
「い、、嫌だからこんなのっ!、、、酷いっ、酷すぎる、、、外さなきゃ何もしないからっ!」
あまりにも惨めな自分の姿に動揺した私は、パニック気味に抵抗し始める。
「須藤さんが言うこと聞かないのが悪いんだろ」
またしても田中の言葉がグサリとくる、、、
言い返せなかった。
「、、とにかく外してっ!こんな格好やだよっ」
「全部済んだら外してやるよ」
「嫌っ!、、、外さないならしないからっ!」
こんな押し問答を少ししたが、最終的には、
「時間、、いいのかよ?亮太のお袋さんが帰ってきたら、須藤さんまずいんじゃないの?」
そうだった、、、
確かに、亮太のご家族にこの場を見られたらまずい。
「須藤さん、覚えてるだろうけど、今日は無理矢理来させたんじゃなくて、昨日、あんたが東雲を襲えって言って、その見返りでやってんだよ、、、
もし亮太のお袋さんが帰って来て、この状況を尋ねられたら、、そのままを言うからな」
迂闊だった、、、
せめて亮太と潔の家でないところを、、選べばよかった。
私はもう、この子たちの言いなりになるしかなかった。
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