【71.公佳の降伏】
「おおっ、亮太と潔じゃん、、ちょうどお前らの話してたとこ」
白々しく田中が潔たちと言葉を交わす。
「何の話、してたのさ?」
潔のほうも白々しく、公佳を睨みながら言う。
潔たちの登場で、さっきまでの嘘がバレた公佳だが、悪びれる様子すらなく、
「潔たちの名誉のために黙ってた」
公佳は平然とそう言い放った。
「その割には警察にはベラベラと喋ってくれたよな」
いつもなら温厚、というキャラではないが仲がよいつもりであった潔に凄まれ、さすがの公佳も動揺を見せる。
「私、、帰るわ。じゃあね」
その場を去ろうとする公佳の腕を潔が掴む。
「まぁ待てよ東雲、、まだ聞きたいことがあるし」
「急ぐから、、またにして」
と、潔の手を振り解こうとするが、潔も離さない。
「俺も亮太もさ、、退学かも知れないんだよ、、、何でお前だけ『無傷』なんだ?」
公佳の腕を引き、さらに凄む。
「わ、私に聞かれたって、、知らないわよっ」
想像してた以上に弱気を見せる公佳、、意外だった。
或いは立場の悪さ故の困惑か、、、
「お前の協力次第では俺たちの退学が、、どうにかなるんだよ」
「、、私の協力?」
公佳はさすがに察したようだ。
潔は、まず今回の件の「口止め料」として、田中たちに「奉仕」するよう公佳に求めた。
無論、了承などするはずがないが、「拒むなら力づくで」とまず脅す。そして具体的に「奉仕」の内容を提示する。
公佳に「口」で奉仕するよう求めた。
私の経験上、どちらがマシかを考えるのが女だ。
潔の言葉が脅しではないのは公佳も感じてることだろう、、、
公佳は不貞腐れつつも了承した。
※元投稿はこちら >>