【65.兄」
「、、同じ思い?」
啓介が怪訝な表情を浮かべる。
「お前も昔から響子が好きだもんな、、それだけに今回のことが許せないんだろ?」
さっき啓介が言っていたままを、兄は言い当てた。
「お、、お兄ちゃん」
私は涙を浮かべて兄を見つめた。
お兄ちゃんも、、私が許せないと言うの?
あんなに優しかったのに、、、
「お兄ちゃん、、でも、私だって辛いんだよ、、あんな目に遭って、、」
兄にも言葉を遮られた、、
「だから散々言ったろ?夜道は注意しろって!、、迎えに行くとも何度も言った」
兄の言い分は、弟と全く同じだと言ってよかった。
二人して私が悪いのだと言う。
レイプは、、されたほうが悪いと、、、
私だって辛いのに、、、
いえ、、甘えたことを言えば、被害者である私を一番に労ってくれても、、いいのに、、、
優しかった兄、、
可愛かった弟、、
二人して私を責める。
そして、、二人してこうも言う、、
「ほかの男に汚されるくらいなら自分が奪いたかった」
妹として、姉として、とても慕ってくれているのはよくわかる、、、
しかし私たちは家族なんだから、、、
男と女ではないのだから。
「とにかくどけよっ、兄貴っ」
再び啓介が兄に喰ってかかる。
「お前、、何する気だよ?」
啓介の心情を察したようで、兄は興奮しているようで冷静だ。
「姉ちゃんは俺がもらうっ」
興奮止まぬ弟は、半裸の私の膝を抱え、挿入しようとする。
「ちょ、ちょっと落ち着いてよ、啓介、、、」
既に自ら下着を脱いでしまった私は、兄弟の前で恥ずかしい部分を晒す。
恐らく、、弟は経験がない。
私のほうは情けないことに挿入しうるだけ十分濡れていたが、弟のほうは、緊張もあり上手く出来ないようだ。
それに私も無抵抗ではないので、、、
さっきまでは、、、この展開も想定内で、弟が望むなら、と覚悟していた。
だが、兄の前でそんな訳にはいかない。
それと、、、
「啓介、、お前、さっき出したとこなんだろ?少し時間置けよ」
兄には見透かされていたらしい。
「な、啓介、、、回復させてる間に、、俺に先譲れ」
えっ、、、?
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