【61.口論】
見たくはないが、、見ない訳にもいかない、、、
色々と尾びれは付いてはいるが、概要は書かれてあることに、、間違いなかった。
どうして、、、亮太と潔が暴露したのか。
「学校で言われたよ、『お前の姉ちゃん、真面目そうなのに、、エロいことされてんだな』、ってな」
私は、、弟の言葉に頭が真っ白になった。
私の知らないところでもうこんな話が広がっているということ、、
弟に知られた恥ずかしさ、姉の尊厳を粉々にされた絶望、、、そして、、
まさかとは思うが彼にももう伝わってしまっているのでは、という不安、、、
本来なら弟の前で泣くなんてことすら、プライドが許さない私なのだが、、、
弟は更に追い討ちをかける。
「泣いてるけど姉ちゃんのせいだ、、、どうしてくれんだよ」
心ない弟の言葉に、また涙が溢れてくる、、、
どうして、、?
あんなに私を慕ってくれてたのに、、、
私たち仲のいい姉弟だったじゃない、、、
「私だって、、、被害者なのに、、、」
私は悲しくなった。
しかし弟は容赦なかった。
「そうか?、、、姉ちゃんは父さんや兄貴がいつも心配してるのに夜遅く帰ってきてたよな」
啓介は、私の帰りが遅かったことを批判し始めた。
「けどそれは、、、啓介だって知ってるでしよ?お姉ちゃんの帰りが遅かったのは塾のせいで、遊んでたことなんて一度だってないのよ」
「迎えに来てもらえばよかったんだよっ」
その言葉に、私は何も返せなかった。
確かに片意地を張っていた、、、
その結果があの事件に繋がったとなると、、弟の指摘通りであり、私は申し訳ないという気持ちになってきた。
更に、、弟は追い討ちをかける。
「、、ごめん、啓介、、、私、、」
「私、、何だよ?、、、ごめんてさ、、俺の気持ちはどこにぶつければいいんだよっ?」
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