[第3章]
【44.帰宅】
二人は裸の私をそのままに放心していた。
罪の意識に苛まれているのか、、或いは射精した満足感に浸っているのか、、
「、、済んだでしょ、、解いて」
私は何とか体を起こし、縛られた手で胸を隠しながら、二人に解放を求めた。
拘束を解かれた私は、周囲を気にしつつ服が脱ぎ捨てられたジャングルジムの傍に走った。
幸い服は下着含めて無事で、まずブラを手に取り身につけ、そして急いでスカートを履いた。
その頃には二人がまた近寄って来ていた。
ついさっきレイプされた相手だが、やはり肌を見せたくないという気持ちで、ブラウスも急いで羽織った。
確か、、三人組が私の荷物もその辺りに放り出していったはず、、、
荷物も幸いにして、何も無くなっていない状態であった。
「きゃっ!」
荷物を持とうとした私の胸を、ブラウス越しにまた潔が揉む、、、
「な、何よっ、、離しなさいよっ、、もう気が済んだでしょ!」
拘束も解かれていたので、さっきまでよりずっと強気に出れたが、、潔は悪びれる様子もなく、
「未だ足りない、って言ったらどうします?先輩」
何言ってんのよ、、、自分たちがしたことを解っているの?
「ふざけないでっ!時間見なさいよ、、、私の親が騒ぎ出したらあなたたちも困るでしょ?」
時刻は11時半を回った。
私自身は少し意外だった。
もう日を越しているかと思うくらい苦痛に感じていたから、、、
「ちっ、、じゃあLINE交換したら帰したげますよ、、、でないと、、まだムービー残ってますよ」
そうだった、、、
「消す約束でしょ?!早く消しなさいよっ、今すぐよっ!」
「LINEが先です」
ニヤニヤした顔で、スマホを差し出す、、、
時間も気になっていたので、私はやむ無く連絡先の交換を二人と交わし、やっと二人は退散の意志を見せた。
「じゃあまた、、先輩っ」
去り際に私のお尻をスカート越しに撫でていく、、
最後の最後まで屈辱に塗れた夜だった、、、
しかし、そんなことに構っている場合ではない。
案の定、携帯には着信とメールが、、、
これまでのこのくらいの時間になったことはあるので、何とか言い訳は出来ると思うが、、、
急いで家路を進み、零時前に何とか辿り着いた。
さっきまでの悪夢から解放され、家に着き少し安心した途端、、膝が震え出す、、、
一気に恐怖が蘇った。
「お帰り、、随分遅かったのね。連絡したのに」
母の声で我に返った。
「ごめん、、スマホ、電池切れて、、、疲れたよ」
決してばれてはいけない、、、
その一念だけが、私を気丈に振る舞わせた。
「ご飯は済ませてあるわよね?」
「うん、、お風呂入ったら寝るわ」
そう言って自室へと急いだ。
母のほうも既に寝間着で、眠そうに部屋に帰っていった。
ほっとした、、、
何も気づかれずに済んだ。
私は部屋からすぐに浴室へと走った。
まだ、、ゆっくりはしていられない。
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