[第1章]
【1.ずっと真面目でした】
犯されたとき、私は既に「経験」はあり、処女をレイプで失ったわけではないのはせめてものことでした。
相手は当時の彼で、中学からずっと好きだったバスケットボール部の先輩でした。
先輩も私も、中高と部長を務め、そのことで接することも多かった。
中学時代は告白出来ず、先輩は卒業、同じ高校にと勉強も頑張り、合格、入学してバスケ部に行ったときに私のことを覚えてくれていたのがとても嬉しかった。
そのまままた先輩は「三年生」になり、引退直後に告白してもらえた。
そして、、関東の大学に行く彼の希望で、私が三年生になる前の春に、私は「初めて」を体験した。
バスケでも勉強でも、「人に負けたくはない」という思いは常にあった。
自分でも真面目だと思う。それに他者からの評価も、
「須藤響子は真面目」
で通っていた。
他人の評価はともかく、、私も性に興味がなかったわけでもなく、、「この人になら」と思える相手だったし、達っての希望でもあったので、、、
遠距離交際になることへの不安はあったが、それを理由に別れることも出来なかったし、
「月に一度は帰るつもりだし、それに長期休みもある」
とのことだし、、私にも受験勉強があるから丁度いいくらいかも知れない、、と考えた。
早速、5月の連休には彼は帰ってきて、、私は「二度目」の経験をした。
一度目はそれなりに痛みはあったが、二度目はほとんど無く、逆に、、恥ずかしくも感じてしまっていた。
まだ「感じる」ことが恥ずかしい、という気持ちだった。
レイプされたのは、それからひと月後のことだった。
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