【111.欲求】
「それに、、、」
言いかけて、私は止めた。
「それに、、なあに?君さえよければ是非聞かせて」
心の奥底の声、、というやつになる。
それを、構わないから聞かせて、と言ってもらえることの嬉しさに、つい、、、
「正直、お金のこともあります。
北海道へ来て、一人暮らしまでさせてもらって、、、
お話した示談金だけで全てやっていける訳じゃないので、、、それに、、」
「、、それに?」
「こんなこと言いたくありませんけど、、私も女だな、、いえ女のカラダなんだな、って、、、」
これ以上は恥ずかしくて言えなかった。
少しの沈黙のあと、
「よくわかったよ。安心して、、キョウコちゃんの気持ち、よくわかるよ。
少しだけ意外だったけど」
その言葉にドキっとした。
「意外って、、どのへんが、ですか?」
私は運転席のケイスケさんのほうに向き直り、尋ねた。
「カラダの求めるものを、素直に僕に話したことさ」
、、やっぱり、、言うんじゃなかった。
確かに、、SEXしたいと言ったようなものだったし。
「あ、、いえ、、あの、そうじゃないんです、、、」
「気にすることないよ、、そんなの、キョウコちゃんじゃなくてもみんな持ってる欲求だよ、、、
じゃあ、、本題に入ろうか」
そうだった、、、SEXではなく私が明後日されるのは、「レイプ」なんだった。
「気を悪くしないでほしいけど、君が犯されていく経緯とか、犯されてる時の様子とか、、とても興味があるんだ」
そんなのことを、、話せと言うの、、、
恥ずかしくて私は俯き、顔を上げられなかった。
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