【103.車の中で】
聞くところによると、ケイスケさんが今から仕事で向かう先は、私の家の方角と同じらしく、、、
「でも、正直言ってキョウコちゃんがそう言ってくれるのは嬉しいよ、、、
もちろん僕だって男だからね」
これからケイスケさんと何らか、、交わる。
何かをされる、、、
嬉しさより、恥ずかしさより、、、怖くなった。
ケイスケさんという人が怖いのではない。
私自身、18年のなかで、、、最も淫らな真似をしている。
そう思うと、何だか引き返せなくなりそうで怖かった。
が、、同時に思ったのが、
(響子、、何を言うの、、、引き返す?違うわよ、これは前に進むことを意味するのよ)
もう一人の私が、私を後押しした。
ケイスケさんは、車で私を近くまで送るから、続きは車で話そう、と言ってくれた。
ケイスケさんは、私宅の場所を確認し、目的地を考慮に入れてのことだろう、、、山あいに車を停めた。
状況によっては、助けも期待出来ないようなシチュエーションだが、ケイスケさんに対してはやはり恐怖を感じなかった。
「じゃあキョウコちゃん、、時間のこともあるから率直で申し訳ないけど、、」
ケイスケさんから切り出され、心臓がドキドキした。
「時間が限られてるので、、、で、最初に思ったことを正直に言うけど、キョウコちゃんのお口でかな、、と」
私は更にドキっとした。
しかしケイスケさんは続ける、
「けどさっきの話では、、キョウコちゃん、かなり口でするのは嫌いみたいだね」
確かにさっき、そういう意味合いのことを言ってしまった。
「、、あの、、はい。すいません」
事実、苦手だし、、一応断りを入れた。
ただ、ケイスケさんがどうしても、と望むなら応じた、と思う。
「いや、謝らないでね。ならさ、、手で、ならどう?」
無理強いしてこないケイスケさんに対し、さすがに申し訳ないのと、、この「大人の男性の余裕」に惹かれて、私はそれを受け入れた。
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