【102.理解者】
「実は仕事で、、今日はそんなに長く居られないんだ」
そうなんだ、、、
少し寂しい気はしたが、つまりは援助交際として来てても、今日は私を抱く予定はしてなかったらしい。
それなのに時間を取ってくれたことに私は感謝した。
「あ、、これは今日の御礼だよ」
ケイスケさんは、こんな短時間にも関わらず、テーブルの傍から私に二万円を差し出した。
「こ、こんなにいただけませんっ!」
私は驚いて返そうとした。
「気にしないで。こう言ったら怒られるかもだけど、、キョウコちゃんの大事な秘密を話してくれて、、、ほんとごめん、、すごく興奮したよ」
また恥ずかしくなった。
犯されてる場面を色々と想像されちゃったかも知れない、、、
にしても、二万円は高額で、受け取れない、、、
「あ、あの、、あとどのくらい時間ありますか?」
「うん、とは言っても一時間以上大丈夫だよ」
それだけあれば、、、
「どうしても受け取れと言うなら、、あの、、、まだ時間もあるなら、、、」
「ん、、、それはキョウコちゃんが何かさせてくれるとか、何かしてくれるということかな?」
そんなに私ってわかりやすいのかしら、、、
図星だっただけに、それこそ恥ずかしかった。
「あ、、いえ、その、、、私みたいな汚れた女ですけど、、、
それに、大したことは出来ないかもですが」
急に弱腰になった。
もし、、求めてるなんて思われたらみっともないし、あまりすごいことを期待されても、、、男の人は4か月ぶりくらいなので、、緊張する。
「ありがとう、、でもキョウコちゃん、、『汚れてる』なんて二度と言わないで。
その連中が君に酷いことをしたのであって、君はあくまで『被害者』なんだから」
被害者、、、
ようやく、そう言ってくれる人がいたことに、今度は嬉しくて涙が出てきた。
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