文香の人気は凄まじいものがあった。
「麻由ちゃんのとき並みだ」
と真壁さんは言うがお世辞だろう、、私のときより凄いと思う。
なにせ文香は可愛い。地味なのだがそこがいい、というのが男性の評価で、そして「ギャップ」が堪らないらしい。
「こんな清楚な、真面目そうな子が、、」
というのが人気の秘密らしい。
やはり学習能力が高いのだろう、だんだんと上手に遇らう術を身につけ、今では一晩で3~4組こなせるらしい。
「体のほうは大丈夫なの?文ちゃん、、、」
私が最後に同席してから三週間、私たちは久しぶりにカフェ勤務の店内で顔を合わせた。
事務仕事と、文香に近況をと思って来ていた。
店長には、施錠を任せてもらい先に上がってもらった。
男性がいては出来る会話も出来ない。
「麻由さんだからお話しますけど、、、」
そう前置きして文香は溜まっていたものを吐き出すように話した、
「やっぱり逝っちゃうとダメージが凄くて、、、だから『今日の最終組』までは我慢するようにしました。
でもどうしても、、逝きたいので最後には我慢せずに、、、」
聞かされても、どう答えていいか迷うようなことまで聞かせてくれるけど、、、恐らくは私以外には話せないのだろう。
「『趣味と実益』って、凄く嫌な表現ですが、、その通りだと思うので」
こうして今では、カフェ勤務のあとにあちらに出勤、なんてこともしているらしい。
「無理しないでね。何かあったら、、オーナーや店長でダメなときは連絡してね」
「事件」はその夜、起きた。
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