「これはこれは、、何かのコス・プレを期待してたけど、、、まだこういう服装もお似合いになるんだ、奥さんは」
取るに足りないお世辞を受け流すのは得意なので意に介さなかった。
既にひとり出産してる。今更そんな言葉は要らない。さっさと済ませて欲しいだけだ。
「本日の取り決めとしては、まず『生挿入』は許可されております。ただし中出しは厳禁、違反の場合私が罰金、となります」
ここで笑いをとる大沢を、私は睨みつける。さっさとしろ、と言いたい。
「あと、それぞれに許されている射精は一回。それをどこに射精するも可。ただしあくまで中以外です」
ふと隣の夫に目を向ける。
あれだけ嫌がっていた主人が、会談のときからずっと薄気味悪いくらい落ち着いており、時折ニヒルに薄ら笑む。
こんな俊樹の表情を、、見た覚えはなかった。
「では奥さん、、そろそろ」
どうやらいきなり大沢かららしい。私を拘束するつもりであろう手錠を手に、ベッドのほうへと促す。
「、、行ってくるね」
私はそれだけ夫に告げた。
「待ってるよ」
いつもの優しい夫の顔だった。
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