2日も放っておいた娘のいる実家についた時には、既に夜の8時だった。
「明日菜、、いい子にしてた?ちゃんとおばあちゃんの言うこと聞いてた?」
こうして娘を抱きしめると、ほんの数時間前まで、自分がしていたことが後ろめたい。
「おばあちゃんて言うな!」
夫と同級生である母、、、もちろん母にも話せない。
しかし私は決めていた。
既に薄汚れたカラダだ。純情ぶらず、被害者ぶらず、、この機会を最大限利用する。
やはりお金の力は大きい。この度のような「侵略」から娘を、そして私たち自身を護るためには戦うべき時は戦った方がいい。
「橘くんはまたどうして東京に?」
「うん、、知り合いに用があってね。。明日には帰るよ」
「そう、、、橘くんも早く孫に会いたいだろうしね」
「あのね、、、孫じゃないから!俊樹さんの娘だからねっ!」
緊迫した一日を過ごしてきたせいか、ことのほか和めた。
でも明日はのんびりしていられない。
実家の2階からは、明後日の私の処刑場となる例の公園の茂みが遠巻きながら見える。あれ以来、実家に帰ってくることはあっても近づいたことはない。
怖くて震えてきさえする、、、
「お姉ちゃん、、どうしたの?」
窓の外を見ながら動揺していた私は、妹が近くに来ていたのにも気づかなかった。
「明日菜、もう寝たよ。。あと携帯鳴ってたよ」
私は急いで携帯を確認した。やはり夫からだった。
※元投稿はこちら >>