「あの、、高広たちはどうなったんでしょうか、、、」
後日、高広たちと、それに文香のことで話がある、と慎吾がコンタクトを求めてきた。
私は夫を伴い、待ち合わせに指定した私たちの店で慎吾と会った。
5分前に到着したが、既に慎吾は来ていた。
「慎吾君、と言ったね、まずは麻由が助けてもらったそうで、、ありがとう。
で、お友達のことだが、、聞いてどうするね?」
夫は、いつもと変わらぬ柔らかい口調で逆に慎吾に問う。
慎吾は、やはり友人なので心配をしていることを告げたが、夫から示談の際のことを聞かされると黙ってしまった。
「私たちも色々調べて検討した結論だよ。彼らには『更正』の可能性を感じなかった」
調べた結果の結論、、、
夫と真壁オーナーは、慎吾と文香からの情報を元に高広たちを調べ上げ、それでもこれに懲りて行いが改まれば、と示談に応じたが、、、
エリート気取りで「お坊ちゃん」育ち、、、
夫と真壁は口を揃えて言う、
「馬鹿は死んでも治らない」
と。
「君らの会社のほうでも、彼らの『失踪』については取り沙汰にしてないはずだよ。それもこちらで処理済みだ。
もうその件はこの辺で。あとは、、文香ちゃんのことだね?」
少し間を置いて、慎吾がまた話し始める。
「高広たちのことは解りました。確かにやり過ぎたと思います。それは前々から感じていたことでもあるので、、、
あ、あの文香ちゃんのことですが、、、
麻由さん、もう一度彼女に会わせてもらえませんか!?」
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