「ちっ、、、じゃあ、、旦那のお許しも出たので、順番に『自己紹介』どうぞ」
大沢の舌打ちを聞いた俊樹が笑みを浮かべた。
そのとき、、私は察した。
主人は大沢の挑発に乗らぬよう、怒りや屈辱を押し殺している。
そういうつもりなのね、、、なら私も。
とは言え私は責めを受けている当事者。どこまでやり過ごせるかわからないが。
「やぁ、こんにちは、奥さん」
考え込んでいる隙にいつのまにか、『自己紹介』の第一号が私の前にいた。
椅子に繋がれている私に合わせ、腰をかがめながら立つ男は、かつてはうちの店にもちょくちょく顔を出していた男だ。名を『
シゲ』と呼んでいた。歳は30代後半か、、あるいは40代か、、、
大沢の店が出来てからは、いかがわしい行為目的で脚繁く通っていると噂は聞いていた。
私が無視していると、
「大沢さん、、、触ってもいいんだよね?」
大沢の返答を待たずに私の胸を揉み始める。シゲの指が乳首に当たり、私は思わず身じろぎしてしまい、
「可愛い反応するね、奥さんは、、、どれどれ、、こっちの具合は、、」
調子に乗り下半身にまで手を伸ばす。私は怒りと悔しさを堪えた。
「ほんとだ、、もうグショグショだよ」
恥ずかしい、、、2年前との最大の相違点は、今日は大半が『顔見知り』だと言うこと。
なかには夫がいることを承知で私を口説いてきたような男もいて、その男も今日のメンバーにはいる。
少し想定が甘かったかも知れない、、、私は怖くなってきた。
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