母と私は部屋を後にし、警察署内の廊下を、入り口に向かい進む。
その途中のある部屋から、先程の警官の声が聞こえてくる。あの婦人警官の声もだ。
「あの、、あれじゃあ由貴ちゃんが可哀想かと。酷い目に遭ってるんだし」
先程の酷い聴取のことで上役であろう男性警官に抗議してくれている。
「しかし君の言うようにしていては一向に捜査は進まんよ」
「あ、、例の中学生の集団暴行事件ですか」
今度は聞いたことのない声の第三者が話に加わる。
集団暴行事件、、なんて呼ばれているのか。
「ねえ?その女の子、どんな子です?中学生で集団レイプ経験なんて、、やはりそれなりの不良娘が、、って感じですか?」
何やら声の主は、興味本位で私のことを尋ねてるようだ。
「いや、、真逆だな。大人しそうな真面目そうな子だぞ」
「へえ、、そんな子が、ですか。調書見ましたが、SMやら顔射やらなかなかエグいことされたらしいじゃないですか」
当人の私がここにいるのに、、、恥ずかしいし、惨めになる。
「やめてください!そんな風に被害者のことを。それでも警官ですか」
婦人警官がたしなめてはくれるが、
「まぁそう言うな。我々も警官であると同時に男だ。私も聴取しながら想像してしまうよ。あんな可愛らしい女の子が男のモノで逝かされて声までしっかり出してたらしいじゃないか」
酷い、、私のことをそんな風に見てたなんて。
遂に私より先に、横で一緒に聞いていた母が声を上げて泣き始めた。
その声を聞きつけた警官たちが慌てて部屋から出てくる。
私は男性警官たちを睨みつけながら、同時にレイプの様子を知られてしまっている事実に顔を赤くし、母のあとを追った。
沙希や勝見たちも酷いが、、、この警官たちも許せなかった。
そしてその怒りと共に私は絶望感に苛まれた。
犯された私が悪いのか、、、私は晒し者なのだろうか、、、
母も頼りにならないし、こんなことなら話すんじゃなかった。
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