「まっ、まさか..」
そう言えば髪の毛の香りも...
由利子はまず、自分の考えを必死に否定しようとした。
「そんな筈ないわ。
あの子が、学校でも真面目で成績も良いあの子が..」
しかし、否定的しようとすればするほど、髪の毛や肌の匂い、柔かで温かいこの手の感触、そして今日の責めが始まる前に、治人が浮かべていた薄笑い..。
全てが、由利子があって欲しくない事実を裏付けているようだった。
隣の女の子も、由利子の握りしめた手に何かを感じ取ったようだ。
激しい苦痛にも関わらず、由利子の手を握りしめたその女の子の手が、じっと動かなくなった。
由利子が二回、ぐいぐいっとその女の子の手を握る。
すると、相手の女の子は、ぐーっ、と一回握ってきた。
彩夏ちゃん!
やっぱり彩夏ちゃんだ!
私の長女の彩夏ちゃんだ!
これは彩夏が小さい時に、二人のお約束、と言って極めた遊びだった。
由利子も、固定された身体を何とか自由にして彩夏を助けよう、口に押し込まれたショーツを押し出して、言葉で治人に彩夏を助けてくれるように頼もう、と必死に身体を動かし始めた。
すると治人が由利子の髪の毛を鷲掴みにすると、いきなり目隠しを剥ぎ取った。
一瞬眩しさに目が眩んだが、目を見開いて隣を見ると、そこには迷うことない自分の長女、彩夏の顔があった。
彩夏も目隠しがされ、口には白地に小さなオレンジ色の模様がプリントされた彩夏のショーツが押し込まれ、それを吐き出せないように上から紐が掛けられている。
治人は直ぐに彩夏の目隠しも取った。
いっぱい涙を流しながらも、目を見開いて驚きが彩夏の顔が広がった。
「うう、ううう!」
「うっ、うー!」
お互いに言葉で話せないから、ショーツ越しに悶えたような呻き声を上げた。
治人は二人の耳栓を抜き取り、口からショーツも取ってやった。
「彩夏ちゃん!彩夏ちゃん、どうして?」
「お母さん、ごめんなさい!」
「苦しいのね!辛いのね!」
「辛いわ。とっても!」
二人は不自由な身体を揺すり、唯一触り合える手を握り合いながら、苦しさの中で必死に会話した。
「彩夏ちゃん、いつから..?」
「私は、うっ..!2ヶ月前。
先生から..、誘われて!」
「お母さんは去年から..!
ごめんなさい、お母さんが悪いの!
こんなことなら..!」
「そんなことない!私がいけないの!」
「浣腸、辛いわね..。
彩夏ちゃん、何度かされてるの?」
「先週初めてされたの。500cc。
それが..、今日は2000だって..」
二人とも血を吐くような話し方だった。
しかし、そんな会話も長く続かなかった。
やがて彩夏は、白目を剥いて気絶してしまったのだった。
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