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すごく高級感のある部屋だった。
玄関を進むと、すぐ左手にバス・ルームがありその隣にも部屋があるようだ。
奥まで進むと、ソファやベッドのある、大きめのスペースに辿り着いた。
「じゃあ、早速だけど僕はシャワーさせてもらうね。
女の子たちはシャワーはいいかな?
どのみちひとりだけなんだしね」
と穏やかな口調でバス・ルームに消える。
何でも自由に飲んでいい、とのことで、クーラーからそれぞれ好きな飲み物をいただいた。
その間に女子で分配の相談を進める。
端数をどうするか?が焦点であったが、私から、
「なら相手する子だけ4万、でいいんじゃない?」
と提案した。
相手に指名されるであろう茜に気遣ったつもりだったのだが、、
茜と仁美が、何やら意味深な笑みを浮かべて、
「、、あ、、いいよ。それで」
と返答した。
何やら嫌な気はした。
シャワーを終えた男性は、ローブ姿で、既に臨戦態勢という感じだ。
「分配の方法かい?決まったかな?」
クーラーからビールを取り出し、奥のひとり掛けの椅子に腰掛ける。
「はい、それは決まりました。。あの、そちらはどうですか?決まりましたか?
」
茜が応対する。
「うーん、、それがみんな可愛いので正直迷ってるよ。」
茜や仁美と対等に褒められたことは嬉しいけど、、お世辞も込みだろうな、と。
私たちは今、部屋のほぼ中央のテーブルに3人で掛けている。
男の子2人は、壁側のソファに掛けていて、ベッドは私たちのテーブルのすぐ横にある。
奥のひとり掛けソファから、質問を挟みながら茜と仁美、そして私、時折男の子たちにも気を配り、柔らかな物腰で、場を和ませてくれる。
「どうせ茜に決めてるはずなのに、、迷ってるふりなんて優しいんだな」
そんな見当違いなことも考えていた。
早くも4時半近くなり、いよいよその時を迎える。
「じゃあ決めたので、その前に最終確認するよ。
指名された女の子は心の準備はいいかな?
今から謝礼入りの封筒を渡します。
取り決めでは、相手の女の子が4万でいいんだよね?
封筒に4万あれば僕の相手をしてもらいます。
受け取ったあとは拒否できない。その時は無理矢理してもいい、ということで構わないね?」
茜は承諾の旨返答をする。
仁美も無言ながら頷く。
私に視線が向けられた。
優しい視線に「はい」と返答をした。
「で、プレイだけど、ちょっと君たちには乱暴だけど、手錠と首輪を使わせてね。
僕はこんなプレイじゃないと興奮しなくてね、、
不快かも知れないけど頼むね」
そういう趣味の人なんだ、、外見からは少しギャップを感じた。
茜から事前に聞かされてた範疇である。
当の茜は、
「私は平気なんで、、彼氏にされたことあるし」
なんて笑ってた。何歳か上の人との付き合いもあったらしいから。。
茜がいいと言うんだから。。
そして、私たち女子の前に封筒が置かれた。
「さ、、開いたら後戻りは出来ないからね」
その言葉が少し怖かったが、茜が、そして仁美が封筒を手にし、もはや選択の余地などない。
最後に私が封筒を手にした。
なかを見ると、、
一万円札が、、4枚入っていた。
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