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駅前のファーストフードに到着したときには、仁美は既に来ていた。
「ごめんね、遅くなっちゃって、、麻衣はよかったんだよね?」
待ち合わせがあると言って
麻衣とは駅で別れてきた。
「うん、あの子は門限厳しいしさ、、それに今日は仁美と真央に話だから」
そう言って茜と仁美は、私のほうに顔を向ける。
深刻そうな話題ではなさそうだ。
既に、私の到着までに仁美とは話が済んでるようだった。
「実はさ真央、、援交の話があるんだ」
援交、、援助交際。
もちろん知っている。私のたちの年なら聞いたことくらいはある。こと、うちのような学校だと絶えずそんな話題はある。
茜は常々、その経験をほのめかす話題をしていたことがあった。
今回のことで茜が経験者であることは確信した。
「援交の話って、、もしかして仁美や私に、ってこと?」
私にも今、付き合っている彼氏がいる。
「半分当たりだけど、少し違うよ。一応聞いてくれる?」
茜の話はこうだった。
茜がこの度とりつけてきた相手の要望は、茜本人に加え、「女の子2人、それに男の子2人」を連れてくることらしかった。
はじめは、つまり3対3なので、、そういうことかと思えばそうではないらしい。
詳しく聞いてみると、まず男の相手をするのは私たち3人のなかのひとりだけである、ということ。そして男の子たちはあくまで「傍観者」であり、私たちと男の子2人が絡むことは一切ない、と。
素朴な疑問が残り、
「では相手をしない女2人は何のために?」
と。茜の回答ではそれも傍観者らしい。
よくよく聞いてみると、つまりはひとりが友人・知り合いの前で、、することになる。
私は、、無言で茜と仁美の顔を見る。
仁美は、表情からして既に承諾してるようである。
が、、、
内容が無茶だし、それに、、根本的に援助交際など出来ない。
ふと、もうひとつ疑問が生まれた。
質問に対する茜の回答次第では当たり障りなく断れるし、、
「ところで、、3人の誰が相手をするの?どうやって決めるの?」
「それなんだけど、、」
茜が答える、
「指名制だよ。当日、私たちを見て、その場で決めるんだって」
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