私が東京に着いたのは夜の9時頃で、ようやくその店を見つけた時には10時を回っていた。
この手の店が10時に閉まることはないだろう。むしろピーク・タイムだ。
店のサイトで確認したところ、例の「アスカちゃん」は今日来店予定らしい。
どうするべきか?
閉店、またはそのアスカが出てくるのを待つか?
しかしどこから出てくるかもわからない。
出口が複数あれば見失う恐れもある、、、
店に入るしかないな。。
麻由なら、見失うわけにはいかない。
私は店の中へと進んだ。
「いらっしゃいませ」
カウンターから若い店員が声をかけてくる。
実際、こういう店は初めてでよくわからないが、、、仮にストレートに麻由のことを尋ねても、シラを切られたら何にもならない。ほれどころか下手をすれば麻由と接触する機会を閉ざされてしまい兼ねない。
ここは客を装うほうがいいだろう。
「初めてなんですよ。どうしたらいいかな?」
私は敢えて愛想よく振る舞った。
「お客さんはハプバーそのものが初めてで?
でしたらまずご入会の手続きから、、」
長々と面倒な手続きをさせられ、ようやく店の中へ入れてもらえる。
あとで知ったことだが、こういう店は、入店までの面倒な手続きはどこでもあるようで、ただ中に入ってからの「システム」には多少の違いがあるようだ。
基本、「ハプニング=性交」を意味するという点では共通している。
が、それをオープンでやると「違法」となるので、「個室(密室)」での行為になることが多い。
しかしこの店のように個室、つまり二人きりでなくオープンに「乱交」形式を取れる店もあるらしい。
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