「いらっしゃいませ、、ご注文はお決まりですか?」
長く伸びていた髪を、元の長さより少し短めにし、店の名の入ったエプロンを身につけ、やや短めのスカートからは細く綺麗な脚が伸びる。
「じゃあ橘さんをひとつ、、、どぉ?一度飲みにでも行こうよ?」
店の客に誘われるなど、いつものことだ。
「主人に聞いてみて。ご注文が決まったらまた来るから」
相変わらず無愛想な、、、
そんなんじゃ店、潰れるぞ。
もちろん要らぬ心配で、看板たる麻由のお陰で新しいこの店も繁盛している。
麻由と入籍し、一年が過ぎた。
元々の店は売却し、その金を資金に私たちは違う土地で新しく店を開いた。
麻由がやはりこの街から離れたい、という希望だったからだ。
それなりに繁盛していた店を手放すのは、と思ったが、麻由の気持ちを考えると私も決心はついた。
資金繰りには難儀したが、足りなかった金は、あのあと麻由をレイプした大学生から示談金として幾らか得た。
あと短い数ヶ月で、麻由を抱いた男は数え切れない。
が、ほとんどの男は一応の「同意」を得ていた。
中年が集った輪姦パーティー然り、ハプニング・バーの客然り、である。
しかし、あの大学生の二人だけは麻由を待ち伏せた上、連行し暴行した。
それでも私は、麻由さえもういいのなら、と矛を収めるつもりだったが、逆に麻由のほうがそのつもりがなかった。
元々、輪姦パーティーの参加者から麻由宅を聞き出し、待ち伏せに及んだ。逆に私たちも大学生の素性を聞き出し、談判に及んだ。
「あなたたちは言う通りすれば中に出さないって言ったよね、、私は従ったのに、、なのにあなたたちは中に出したよね。。
私がどれほど辛かったか、、」
前夜、私は麻由から思いを聞かされていた。
「正直、、私ももういいかな、ってのもあったの。
その数時間前には俊樹さんも見てた通り散々されたから、、
けど、、中に出さないで、ってお願いして、、ならばって条件出されて、、、私は言われた通りしたのに、、、
だからこの二人を許さない」
二人を正面に、私を横にして麻由は、赤裸々に思いを連中にぶつけた。
「まだ3か月だし時効じゃないから。
警察がいい?それとも親を出す?」
麻由が脅した結果、相手の保護者は相応の示談金を出した。
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