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しばらくの睡眠のあと、私たちは再び帰路に着いた。
さて、、母親に連絡をしなければ、、、
どう話そうか、、、
さすがに一筋縄ではいくまい。
それについては、麻由自身が母親と話し合うと言う。
「あったことの全てを話すだけ。
それで文句があるならあの人とも縁を切る」
麻由のなかには、「あなたがあんな男と一緒になったせいで、私があんな目に遭ったのだ」という、母親への恨みもあり、、、
やむを得ない、、
親娘の縁を切らせたくはないが、私は麻由のために何でもすると決めたばかりだ。
3か月ぶりに麻由の顔を見たひとみは、ただただ泣きじゃくった。
その夜のうちに、親娘で話し合いの場がもたれた。
驚くほど穏やかに話がすすみ、
「麻由が望むならそれでいいよ」
ひとみはそれ以上のことを特には言わなかったらしい。
後日、、
私は結婚の挨拶とこれまでのことの詫びに麻由宅を訪れた。
「麻由の望んだことだから」
と、恨みひとつ口にしなかったひとみだが、ひとつだけ条件があるという、
「お願いだから『お義母さん』だけはやめてよね」
to be continued
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