「先にシャワーしてくる。やっぱり体が気持ち悪いから」
冗談交じりに麻由はバス・ルームに入る。
我々の住む町までは、車であと1時間というところか。
麻由の希望で、私たちはホテルに入った。
麻由曰く、
帰ってしまえば次、いつ会えるかわからないという不安と、いずれにせよちゃんと話をしたい、と。
お互いにシャワーを終え、、何時間ぶりなのか、、ようやく一息つけた。
私も店を閉めて東京まで行き、そのままなので長い時間、息もつけなかったのでそれなりの疲労感はある。
が、麻由はそれ以上だろう。
「俊樹さんは何を望んでるか、、確かめるのが怖いから私から言うね」
改まって麻由が話し始める。
ホテルのローブを羽織り、濡れ髪のまま、、ようやく元の綺麗な麻由の姿で。。
「私たちは親子ほどの歳の差がある。
ただ、それを気にしてるのはむしろ俊樹さんのほうだと思う。
だから私の思っていることを言わないと、、、
話した通り、私には父親はいないの。
あんな男は父だと思ってない。
俊樹さんは私にとってお父さんのようなもの、、、
でも、、俊樹さんが好き。
私には歳だとかお父さんだとか、そんなことはいい。
それでも一緒にいたい。
一緒にいてほしい」
疲労困憊のはずなのに、気丈に、、しかし涙ながらに話す麻由、、、
「言いたいことは言ったよ。あとは俊樹さんのお好きに、、、
無理になんて言うつもりはないよ、、だって、、」
大粒の涙が、麻由の頬を伝い、
「私、、もうこんなに汚れてるから、、、」
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