茉莉香は鎖から下ろされ、テーブルの上に寝かされた。
テーブルと言うより、荒削りの厚板で、これまで作業台として使われていた物だ。
茉莉香は全裸の痩せた身体を、その台に磔にされた。
両手足だけでなく、太股と腰にも皮のベルトが巻かれ、下腹部は全く動けなくされた。
「消毒はしてやる。」
牧田が茉莉香の下腹部に吹き付けたのは、市販の焼酎に過ぎなかった。
「さあ、針を刺すぞ!」
茉莉香の一本も毛の無い下腹部に、牧田の指で木綿針を5本束ねた針が刺し込まれた。
「くっ!」
茉莉香は、これ迄も、乳首や小陰唇などの敏感な部分に、針を刺されたことはある。
刺した相手は皆、茉莉香の痛みと共に、その淫靡な雰囲気を楽しんでいた。
それがこの牧田は、そんな雰囲気ではなく、とにかく茉莉香に痛みを与え、苦しめる事自体が楽しいのだ。
グサッ、グサッ、と連続して、茉莉香の下腹部に束ねた針が刺さっていく。
本来の彫り物は、まず筋彫りで輪郭を書くのだろうが、牧田は直接フリーハンドで、茉莉香の下腹部に、「奴隷」と言う画数の多い字を彫り込もうとしていた。
使われているインクも、刺青用ではなく、家に有ったものを使っているだけだ。
一度刺された部分は、針が抜かれても痛みが治まらない。
それに牧田は、茉莉香が痛みに苦しむのが見たいのだ。
刺す時もわざと肌に対して傾けて刺してみたい、抜く時も真っ直ぐ抜かずに、切っ先をピッ!と跳ね上げて皮膚が破れるようにしたりした。
「うっ!」
「ああ!」
「ひっ!」
「ぐっ!」
くぐもった茉莉香の苦痛の声が部屋に流れる。
この時に、小さな子供のように大声をあげて泣きわめいても良かったのだが、それだとかえって牧田が厭きてしまうかもしれない。
茉莉香は、
「痛みを感じてるけど、それを懸命に耐えているって思わせなくちゃいけない。
そうすれば、もっと痛くするにはどうしょうか?って考えながら彫るから、きっと長くしても厭きてこない。」
と痛みを苦しみながら、妹のために必死に考えていた。
「よし、今日はこれくらいにしてやるか!」
牧田が針が置いたのは、もう夜の12時を越えてた。
茉莉香の血だらけの下腹部に、どぼどぼと焼酎が流された。
「.....!」
茉莉香は、悲鳴にならない悲鳴をあげて気絶した。
茉莉香と桃香は、別々のゲージの入れられた。
それぞれのゲージには、水の入った犬用の食器だけが置かれている。
一度拷問用の部屋を出ていった牧田は、犬用の首輪とリードを二組持って来ると、桃香と茉莉香を再びゲージから出し、首に首輪を嵌めると、四つん這いにさせて庭を引き回した。
庭の一角に、かなり深い穴が掘ってあった。
「大小便は、ここでするんだ。」
牧田から言われて、二人はその穴におしっこをしたが、とても大の方は出来るものでは無かった。
二人が大便をせずにいるのを見て、牧田は直ぐに浣腸をした。
それも、200cc用の大型ガラス製浣腸器でだ。
今度ばかりは、茉莉香の
「妹は幼すぎます。
妹の分は私が...」
と言う庇いも無駄だった。
痩せた姉と、まだ思春期に入ったばかりの妹は、二人とも200ccのグリセリン浣腸を受け、激しい腹痛と惨めな恥ずかしさに泣きながら、寒い星空の下で、地面に掘られた穴に尻をつき出して、ビリビリビリと恥ずかしい音を響かせて排便させられた。
再びホースの水で全身を洗われた後、汚いボロボロのタオルが与えられ、濡れた身体を拭くことが許された。
その後ゲージに戻された二人に、その日初めての食べ物が与えられた。
固くなりかけた食パンが二枚だけ。
マーガリンもジャムも、もちろん副食となる食べ物も全く無い。
それでも茉莉香は、水に浸けて柔らかくしたパンを飲み下した。
妹が拷問れないように、まだまだ自分が過酷な拷問に耐えなくてはいけない。
そのために、無理にでも食べておくんだ!
そしてその後、深夜にも関わらず、再び牧田は茉莉香の肌への刺青を彫ることを再開した。
茉莉香の下腹部は、もう全体が赤く腫れて熱を持っている。
それにも関わらず、牧田は針を刺し続けた。
今晩中に、奴隷の二文字を彫り込んでしまうつもりだ。
ところが、真夜中だと言うのに来客があった。
優湖だった。
必死に牧田の居所を探し、夫にも何も言わずに、たった一人で車を運転して来たのだった。
「夜分すみませんが、どうしても下の娘は、直ぐに連れて帰ります。
どこに居ますか?」
疲れきってはいたが、必死の優湖の表情に、牧田はたじたじとなった。
「下の娘は、檻には入れてるが、まだ手は出してないよ。
案内しよう。」
牧田の案内で、桃香の入れられていたゲージの所に着くと、優湖は大声で桃香を呼んだ。
「桃香ちゃん!無事ね?
良かった..、本当に良かった..。」
恐ろしい中でも疲れから、うとうとしていた桃香は、継母の声に驚いた。
「お母さんなの?本当にお母さん?」
目を見開いて、自分には優しい継母の顔を見上げる。
「さあ、桃香ちゃん。家に帰るわよ。
ここを開けてちょうだい!」
そう言われて、牧田はゲージの戸の鍵を解錠し、戸を開けた。
優湖が、身を乗り入れて、ゲージの中から桃香を引き出そうとする。
その時、牧田は優湖の背中を押した。
バランスを崩してゲージの中へ倒れ込んだ優湖の後ろで、ゲージの戸が閉められた。
「何をするの!
直ぐに開けて!」
わめき散らす優湖だったが、牧田は薄ら笑いを浮かべて取り合わない。
以前は奴隷にされていた優湖だ。
自分が油断から、今また奴隷とされかけている事を理解した。
※元投稿はこちら >>