3人はソファーに座って、操は床に座りお茶を飲んだ。
操は裸のままだ。
「契約書は?」
いきなり光が言い出した。
「うん、これからのつもり。」
明日香が答える。
契約書ってなんだろう?
私に関係あるのかしら。
満里奈がデスクの引き出しから、プリントされた紙を二枚持ってくる。
その一枚を操に渡した。
「読んで、サイン!」
明日香が一方的に命令した。
操は印刷された内容を読む。
いかにも法律関係の文章らしく、内容が解りづらいが、辛うじて理解は出来た。
契約書
1、この契約は、甲の乙に対する支配関係を規定する。
2、甲は乙を一方的に支配する。乙がこれに異議を唱えることは許されない。
3、乙は甲に対し、生命、人体、精神を全て捧げるものとする。
4、甲が乙に対し行った命令に、乙は絶対に服従しなければならない。
乙がその結果、生命、身体、財産、社会的信用等を損なうこととなっても甲はそれに対して責任は負わない。
また、甲の命令は、乙本人、その家族、知人の生命、身体、財産、社会的信用、日本国の法律に優先する。
5、乙は、この契約の存在を何者にも漏らしてはならない。
6、この契約は、甲乙双方またはその片方の死亡、甲による一方的は破棄により終了する。
乙にこの契約破棄の権利はない。
7、甲は乙を、この契約内容で、第三者に譲渡する権利を有する。
乙はこれを拒否できない。
8、乙がこの契約に違反した場合、生命の喪失を含む罰則が加えられる。
その方法は、甲、またはその委託を受けた者により執行される。
甲
乙
これでは、私は奴隷なんだ。
いや、奴隷でも家族や法律に守られてるはず。
命が奪われても、仕方ないんだ!
あまりの内容に、操はこれは冗談だと思った。
そう思わないと、とても耐えられなかった。
明日香に握らされたペンで、操は乙の欄にサインした。
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