1週間近い時間をかけ、俺はゆっくりと『いつも通り』を取り戻していった。
自分の心にある引っかかりを努力して無視しながら、麻衣子と笑いあった。
そして週末の麻衣子の部屋で、電気を消してベッドに入った。
もともと俺は淡白な方で、週に一度あるかどうかだったから不自然ではなかったと思う。
俺から求めないと行為をしようとはしない麻衣子に、変に思われているはずがない。
あの日の光景は、吹っ切れたつもりだった。
あの夜の麻衣子の声を、忘れたつもりだった。
麻衣子には言えないが、決死の覚悟で麻衣子を誘った。
けれど俺は真っ暗なベッドの中で、いつまでも勃起する事ができなかった。
焦れば焦るほど逆効果だった。
逆効果だと分かっていても、焦る気持ちを止められなかった。
バレないように腰を引いて乳房を揉み、麻衣子のクリトリスを舐めながら片手で弄り続けたが全く勃起しそうになく、10分もしないうちに気付かれてしまった。
「大丈夫?」
そんな心配そうな麻衣子の声が聞こえた。
普段はあまりしないフェラを、自分からしてくれた。
なのに柔らかいままのチンポが暖かい唇に包まれても、吸われても、舐めてもらっても応える事ができなかった。
「大丈夫だよ」
「そんな日もあるよ・・・」
そんな風に慰められながら、全裸で抱き合って眠った。
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