男は約束を守ってくれた。
母は吊りから下ろされ、後ろ手錠をされはしたが、床に寝かされた。
「さあ、立って。」
男から言われて、床に正座していた麻佑は立ち上がった。
男の前で、一糸纏わぬ思春期の少女の身体を晒した。
恥ずかしい、でも、もう仕方ないから..。
そんな気持ちだった。
男が約束を守って母を休ませてくれたのだから、これからは私が拷問をされるんだ。
恐いけど、これも仕方ないんだ。
耐えきれなくて死んじゃったら、それも仕方ない..。
麻佑なりの覚悟だった。
麻佑は、柱を背負って後ろ手に立って縛られた。
男の目が、まだ女性として膨らみきってない、いや、寧ろまだ膨らみ始めたばかりの胸に注がれた。
「自分で胸を触ったりするかい?」
麻佑は、ふるふると首を横に振った。
胸でも下の割れ目でも、まだ本当のオナニーは経験してない。
友達から聞くエッチな話などで、オナニーと言う行為があり、それをすることは成長期の子供にとって普通のことだ、とは知っていた。
試しにそっと指を胸と割れ目に当てたことはある。
しかし、友達が言うような、激しく我を忘れるような快感などなく、なんとなくくすぐったい程度しか感じなかった。
麻佑のオナニーに関しての経験はその程度であり、性的な快感についてもそのレベルだった。
男は麻佑の片方の胸の膨らみに手を当てると、一度ぎゅっと力を込めた。
「うっ!」
痛かった。
大人の男の力だ。
普通の女子中学生なら、キャー!とか、痛い!たすけて!とか叫ぶところだろう。
麻佑は耐えた。
母があれだけ酷いことをされたんだ。
私もこれからきっと、すごく痛くて酷いことをされるはず。
そう思って覚悟していたが、やはり顔をしかめて呻き声を上げてしまった。
男は、麻佑の乳房全体を捏ねて、しばらくその感触を確かめてたが、次に二本の指で両方の乳首をぎゅっと摘まんだ。
痛かった。
やはり「ううっ..」と呻き声を上げてしまった。
男は少し感心したような顔で、「どう?やっぱり痛いかな?」と聞いた。
乳首の千切れそうな痛みに、息がハアハアと荒くなったが、麻佑は健気に首を横に振った。
「痛かったら、泣いたり叫んだりして良いんだよ。それの方が少しは楽みたいだよ。」
男の声は、特に恐い口調でも、激しく興奮してるようでもなかった。
麻佑にとっては、まるで学校の先生が家庭科の授業で料理のコツを教えてくれてるような感じに聞こえた。
「はい..、ありがとうございます..」
別に礼を言うような場面ではないはずなのだが、男に対して麻佑の口から感謝の言葉が出た。
男はまた感心したような顔をした。
しかし、それだから麻佑が赦されたわけではなかった。
男が麻佑の胸にしたことは、母がされた苦痛な責めとまた違った責めだった。
男の指が、今度はそっと、殆ど触るか触らないか分からないような、繊細なタッチで麻佑の胸に触れられた。
くすぐったい。
最初、麻佑はそう思った。
わざと乳首を外しているのだろう。
平たい麻佑の乳房全体を、さわさわさわ..と男の指が触っていく。
それでも、時々男の力加減が狂ったのか、痛みも感じることがあった。
そのうち麻佑は、胸全体にくすぐったさだけでなく、今まで経験したことがない、切ないような、いやらしいような、不思議な感じを覚えた。
「どう?辛くないかい?」
男の口調も手の動きも、麻佑を辛くすると言うより、少しづつ麻佑をどこかに導こうとするようだった。
麻佑は男の手から逃げないつもりだったのに、いつの間にか縛られた上半身を無意識に捻ったりしていた。
気がついたら、自分の息がハアハアと荒くなっている。
さらに男から、
「少しはエッチな感じになったかな?乳首が可愛く立ったみたいだが..」
そう言われて、麻佑は
「自分が今感じてる不思議な感覚は、性的な、いやらしい反応なんだ」
と分かってきた。
男は、考えていた。
「せっかくの可愛く健気な女の子だ。
苦痛責めの前に、一度女としての快感を教えておいて、その後に残酷にするのも良かろう..。」
麻佑がふと、床に寝かされた母を見ると、心配そうに麻佑を見上げてる。
「お母さん、大丈夫。恥ずかしいけど、私耐えられるから。」
そう思って母に微笑したつもりだったが、その途端に男から新しい乳首への責めが始まった。
お習字に使う細い筆。
それが麻佑の乳首に触れた。
チョンチョン、とほんの少しの時間だったが、麻佑の乳首の先端から、全身に電気が流れて、鳥肌が立った。
「これ、いやらしい..」
麻佑は思わず顔をしかめたが、男はさらに筆による刺激を続けた。
麻佑の上半身は、胸をくねくね動かし、少しでも筆から逃げようとするかのような動きになった。
麻佑の反応は男を喜ばせた。
麻佑は後ろ手に柱に縛られていたが、男はさらに薄い麻佑の乳房の上下に縄を掛けた。
もう身体をくねらせて筆から逃げられない。
いつの間にか麻佑は、小さく
「フーン、フーン」と泣いてるような声をあげていた。
「どうした、痛いの?」
男から聞かれて、また首を横に振った。
「そうか、麻佑ちゃんは本当に辛抱強いね」
そう言うと男は両手に筆を持つと、麻佑の左右の乳首を一度に刺激した。
その刺激に麻佑は、ついに
「ヒッ!ヒーッ」
と悲鳴を上げてしまった。
「ほう!麻佑ちゃんも女らしく感じるようになったか。僕は嬉しいよ。」
男はさらに刺激を続ける。
麻佑は耐えるつもりだった。
でも、自然に声が出ていた。
「ゆるして..、もう、ゆるして..」
その声は、苦痛で切迫詰まっていた母の泣き声とは違うものだった。
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