透明のファイルになっているカルテで肉便器を、左手で胸を隠しながら歩いていく。
祥子とすれ違う人達は、振り向いて祥子のお尻を眺めている。
『あっ。ここだわ』
「すみません。血圧検査はここですか?」
「はい。カルテを」
祥子はカルテを受付の男性に渡した。
「祥子さんですね。あちらの待合室でお待ちください」
指差された待合室を見ると混んでいた。
「はい」
祥子は座らずに、通路の壁に背中を預けて立ったまま待つことにした。
名前はすぐに呼ばれ診察室に入った。
「じゃあそこに座って、右手を台の上に」
「失礼します」
丸椅子に座ると右手を台の上に乗せると、左手を股間の上に置いた。
「再診ですか?」
「はい」
「左手は下ろして楽に」
「はい」
『先生のいうとおりデカい乳首だ。ん?』
先生は椅子ごと滑ってくると祥子の足の間に右足を差し込んだ。
「始めるね」
右手に巻かれると圧がかかってきた。
「目を閉じて楽に」
「はい」
祥子が目を閉じると股間を覗き込んだ。
『ん?肉便器?タトゥーか?』
「はい終わりました。正常ですね」
「ありがとうございます」
先生は椅子を後方に滑らせると、祥子は足を拡げたままになった。
『丸見えだ』
「次は採血へ」
「はい」
受付の男性にカルテを貰った。
「すみません。次、採血なんですがどちらに?」
「そこの待合室横の通路を進んだ突き当たりです」
「ありがとうございます」
祥子は採血に向かった。
「先生。パイパンですね」
「そうか。そうだろ」
「あと、肉便器と書かれてました」
「そうらしいな」
「ご存知でしたか」
「ご苦労さん」
「すみません。採血をお願いします」
「はい。カルテを」
祥子はカルテを渡すと待合室を見た。
『えっ。ここも混んでるの?』
採血の待合室は回転が早く、すぐに長椅子に座れた。
祥子は股間に両手を置いていて、胸は隠していなかった。
長時間胸を隠すと腕が辛く諦めた。
隣が空くとすぐに席が埋まり、周囲の人達も入れ替わっていく。
祥子の両隣と正面には後を追った3人が座っていた。
先ほど足に手を這わされた男達と、背後から胸を揉んだ男。
金石、村山、佐々木は祥子の担当医望月の知人だった。
「健康診断ですか?」
正面の佐々木が声をかけた。
「えっ。あっ。はい」
祥子は先ほど顔は見ていなく初対面だと思ってた。
「では一緒ですね」
「あっ。はい」
「俺もだよ」
「俺も」
金石、村山も会話に入ってきた。
「お姉ちゃん見てたら血行良くなってきてね。大きくなっちゃったよ」
胸を隠した。
「隠さなくても大丈夫」
太腿に手が這わされた。
『さっきの人?』
とっさに2人の手を掴んだ。
「肉便器なんだろ?」
耳元で囁かれた。
「びょ..病院ですよ」
2人は足を拡げようとしているが、祥子は耐えていた。
「力入れてると、太腿に手跡ついちゃうよ」
「力抜いて佐々木さんに見せろ」
祥子は観念して力を緩めると、足を拡げられ両足を2人の足で固定された。
2人からマ○コをクパクパされると、通行人も足を止めた。
「お姉ちゃん、何て書いてあるの?」
「...」
「佐々木さんが聞いてるだろ」
「...」
「大声で読んじゃうよ」
「肉便器です」
「ん?」
「肉便器です」
「肉便器なんだね」
「はい」
周りも笑って見ている。
「祥子さんいますか?」
名前を呼ばれた。
「すみません。呼んでます」
2人に解放されると採血室へ消えた。
「名前と生年月日をお願いします」
祥子は答えると右手を台の上に置いた。
「食事はしてませんよね?」
「はい。昨日の夕食が最後です」
「再診ですか...。前回の食事は?」
「食べなかったと思います」
「そうですか。では採血しますよ」
「お願いします」
すぐに終わって次の場所を聞いた。
「次は身体計測ですね。エスカレーターで2階に上がってください。後は...2階で聞いてくださいますか?2階は担当ではないので詳しくは...」
「2階ですか?」
『混んでたとこだ』
「これからの検査は全て2階ですね」
「そうですか。わかりました。ありがとうございます」
祥子は周りを確認した。
『あの人達いないわ。採血してるのね。早く行こう』
3人は検査などしていない。祥子の後を距離を置いて着いていった。
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