妙であった。
いつもより父が果てる迄に時間がかかっている。
いや、かかり過ぎていた。
こんなに長時間に渡り、怒張を維持出来たことはなかった筈だ。
むしろコダマが物足りない時の方が多い。
だが、今日は違う。
既に娘は何度めかの絶頂を迎えていた。
だが、父が果てる気配が無い。
下腹部の芯、恐らくは少女の性器の貌に沿って痛みが残る。
擦すり過ぎているのだ。
転んで膝を擦り剥いた時の痛みと似ている。
それでもコダマの腰は動き続けていた。
快楽を貪ろうとする本能が、痛みを忌避しようとする本能を退ける。
「いぎっ・・。」
だが、さすがに限界であった。
最後に果てた後、少女は躯に力が入らない。
腰の筋肉が悲鳴を上げていた。
普段使わない筋肉を普段とは違う使い方をし、しかも限界近くまで酷使しているのだから無理もない。
「ぐっ!」
背中から腰、尻と太腿の筋肉が攣っていた。
糸の切れた操り人形の如く、奇妙な姿勢であった。
躯は捻じれ、手脚は不自然に交差している。
躯に力が入らないどころではなかった。
力を入れようとすると、その部分の筋肉が引き攣る。
引き攣りが収まりかけると他の筋肉が引き攣る、その繰り返しだ。
ごろり
自由にならない躯を裏返され、つまり仰向けにされたコダマの脚を割って、父が身体を重ねてきた。
ずぶり
身体を重ねながら怒張を挿入された少女は、思わず悲鳴を上げる。
一瞬、妹への配慮を忘れる程の痛み、そして悲鳴。
このままでは壊れてしまう。
いや、壊される。
そう思った娘は渾身の力で父の身体を押し退け、躯の位置を変え、その股間に顔を埋ずめた。
猛り立った肉棒をコダマが口に含むと、僅かではあるが血の匂いと味がする。
父と自分、どちらの血であっても構いはしない。
今や少女が自由に動かすことが出来るのは、左右の手と肩から上だけになっていた。
屹立する肉の槍に舌を絡ませながら、頭を上下させる娘。
とにかく父を果てさせなくてはならない。
自分の躯を守らなくてはならない。
必死であった。
必死になって頭を、舌を動かしながら頬を窄め、吸引する。
亀頭の裏側にある裏筋に舌を這わせ、ゆっくりと舐め上げる。
同時に会陰に指を這わせ、硬く張りつめた男性器の付け根を指の腹で押す。
少しずつ位置を変えながら押し続けるうちに父のクライマックスが近付いていることが分かる。
不意に脈動するペニス。
どくん
脈動は続くが、精を放ったのは一度だけ。
量はさほどでもない。
しかし、その濃さが凄い。
もはや粘液ではない。
ゲル状の濃密なそれが、少女の咽喉を直撃していた。
げへっぐふっ・・
咳き込むコダマ。
呼吸すら儘ならない。
生臭い物体が咽喉に貼り付き、吐き出すことすら出来ない。
気道を確保して呼吸を取り戻す為、考える前に身体が反応していた。
ごくり・・ごくり・・
口中に湧く唾液と一緒に槌み下す。
嚥下された物体が咽喉を通り過ぎ、食道に至る様が感じられていた。
呼吸を取り戻し、新鮮な空気を吸い込むと口中の生臭い匂いが嗅覚を刺激する。
嘔吐してしまいそうであった。
だが、あの物体を逆流させれば、先刻とは逆の順次で生臭いゲル状の物体が食道から咽喉、そして口に至る。
それは願い下げであった。
父は、と見れば座ったままの姿勢で項垂れ、微動だにしない。
寝ているのだろうか。
少なくとも意識を失っているのは確かだ。
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