信じられなかった。
夫は自分の性器から、それ以上に自分の肉体に生じた反応から、視線を逸らすことが出来ない。
だが、妻の反応は早い。
すかさず躯を起こした妻は、夫をその場に押し倒しながら、その下腹部に跨がった。
夫に跨がったまま、僅かに腰を浮かした妻は怒張したペニスを軽く握り、その先端を女性器の入り口に導く。
僅かに眉を寄せながら、妻は腰の位置を沈めていく。
ずぶ・・・ずぶ・・ずぶずぶずぶ・・
夫の肉棒を完全に体内に納めた妻は、不意にポロポロと涙を流し始める。
泣きながら、身体を倒し夫に覆い被さる妻。
・・良かった・・。
たった一言であった。
だが、その一言で充分であった。
妻の想い全てが伝わるような一言。
妻は喜んでいたのだ。
夫の男性機能が復す兆しを。
夫の男としての自尊心を取り戻す可能性が見出されたことを。
妻である自分に尽くし、大切にしてくれる存在の役に立てたことを。
泣きながら妻は上半身を起こす。
涙を流しながら微笑むと妻は腰を動かし始めた。
上下に、左右に、前後に。
時に腰を捻じり、時に腰を揺すりつつ、夫の怒張を温かく湿った粘膜で包み込み、擦すり続ける。
腰を使いながら、左右の手で己れの両乳房を捏ね続ける妻。
夫にしてみれば、初めて見る女としての妻。
いや、既に妻は女ですらなかった。
妻は牝と化していた。
しかも狂っていた。
肉の悦びに狂う牝。
だが、その牝を狂わせているのは、自分自身の牡なのだ。
嬉しかった。
自尊心、勃起不全、それらのハードルを乗り越えさせてくれた妻の存在が嬉しかった。
その妻が悦んでくれているのだ。
その妻を悦ばせているのは、他でもない自分自身なのだ。
夫は、、いや、牡は上半身を起こし、牝の躯を抱き締める。
抱き締めたまま、牝の躯を仰向けに押し倒す。
牝の躯を貫く肉の槍を本能のまま、動かし始めるや、牝が咽び泣くような声を漏らす。
牝の内臓がグチャグチャの熱い肉片に変わる。
牡の性器も、その肉片に同化していた。
もはや、どこまでが自分の身体なのかが、互いに分からなくなっていく。
互いが限界に達したのは、ほぼ同時であった。
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