・・い、嫌・・。
・・あたし・・コダマだよ・・?
お母さんじゃ・・ないんだ・・よ?
身を切るような少女の訴えは叫びであった。
だが、その強張った咽喉を振り絞りながら漏れる声は掠れており、呟きの域を超えることが出来ない。
男はコダマの下腹の辺りに馬乗りになる。
少女は左右の手首を顔の両側に抑え付けられており、僅かに躯を捩じることでしか、抵抗の意を示すことが出来ない。
「・・ノゾミ・・。」
あぁ。同じ・・だ。
この前・・と・・同じ・・。
酒臭い吐息を感じながら、耳朶を、首筋を舐められ、吸われるがままの少女。
男に唇を塞がれ、捻じ込まれた舌がコダマの舌を弄ぐる。
馬乗りになった男の唾液が、自然の摂理、とばかりに少女の口腔に流れ込む。
上から下に。
アルコールに免疫のないコダマは、それだけでも酩酊状態になってしまいそうだ。
事実、少女は身体の自由が利かないことに気付いていた。
襲われている恐怖。
身体の自由が利かず、抵抗が出来ない恐怖。
抵抗が出来ぬ自分を次に襲う運命に対する恐怖。
この事実を妹に知られてしまう恐怖。
様々な恐怖が、次々とコダマに負のスパイラルを課していく。
それは呪いであった。
呪文も儀式も必要としない呪いは、少女の精神と肉体から抵抗の意志と力を奪っていく。
自縄自縛、まさに今、コダマの陥っている状態がそれであった。
男の右手が縛めていた少女の左手を放す。
だが、既に少女は縛めを解かれた左手を動かすことすら儘ならない。
「ぐがっ・・。」
罠に挟まれた獣のように呻くコダマ。
寝巻き代わりのトレーナーの裾から潜り込んだ男の右手が、少女の乳房を鷲掴みにしたのだ。
鷲掴みと言っても、所詮は十四歳の幼く固い乳房に過ぎない。
成長期の乳腺が過剰に刺激され、過敏に反応し、コダマに痛みをもたらす。
力任せに乳房を揉みしだく男の爪が、少女の柔肌に喰い込む。
抵抗なぞ出来るわけがなかった。
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