コトが終わるとマリコはシャワーを浴びた。
浴室から出てくると裸のままで壁にかけた鏡の前に立ち、
ドライヤーを使って髪を乾かした。
健太はその姿を見ながら年下の若い男と不倫を重ね、
家を出て行った美しい母親のことを思い出していた。
ある夜のこと、母の部屋をドアの隙間からのぞくと、
浴室から出たばかりの母が鏡の前で髪を乾かしていた。
等身大の大きな鏡の前で全裸の母はタオルで髪を拭いていた。
やがて、タオルを置くと鏡の前で自分の全裸の姿をじっと見ていた。
ゆっくりと横向きになったり、後ろ向きになって鏡を振り返ったりして、
湯上りの自分の裸の姿を眺めているのだった。
あの時の母はどんな気持ちで自分の裸体を見つめていたのだろう。
それから2年後に母は父と離婚して家を出て行った。
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