種付け ろりコンサート 続き
あの日から半月が経った。
俺と莉乃が結ばれた日である。
あれから何の動きも無い。
彼女の家から、内々に話が来たりしてもおかしくは無いのだが。
だが、何の変化も無い。
俺は今まで内心、ビクビクしていた。
親戚内の出来事で事を荒立てる様にはならないだろうと己に言い聞かせて来たが、返って拍子抜けしてしまった。
ここまで来ればもう心配は無用であろう。
しかし一つだけ気になるのは、莉乃の動向である。
彼女はどうしてしまったのか。
何者かにレ〇プされて平気で居られるのか?
その一点だけが謎であった。
しかし、その謎は直ぐに解明される事になった。
何と、彼女の家から感謝の贈り物が届いたのである。
その荷物が届く前に電話もあった。
近く俺を招待したいと云う。
俺はあの家から感謝されているらしい。
その事実を知って、俺は心の底から安堵した。
さて、その招待の日になった。
俺は車で彼女の家に行く。
今日は土曜日で時刻はPM6時である。
外食の招待などではなく、家庭料理でもてなしてくれるのか?
俺は少し緊張した。
家の呼び鈴を鳴らし出迎えて貰う。
夫婦揃ってのお出ましだ。
そして後ろの方に莉乃が居た。
相変わらず、最高に可愛い。
俺「久し振りだね!」
俺が彼女に言葉を掛けると彼女は
莉乃「はい」
と言って、はにかんで向こうへ行ってしまう。
居間に通された俺は改めて、叔父、叔母からお礼の言葉を受けた。
叔父「○○君、この間は済まなかったね」
「莉乃は大変喜んでいたよ」
叔母「最近、受験勉強が続いて彼女もイライラしていたの」
「でも、あれ以来、すっかり元通りの明るい子になって」
「本当に感謝しています」
お礼まで貰ってしまった。
その後、彼女が叔父と俺のコップを持って来てビールを注いでくれた。
叔父「乾杯!」
叔父は余程嬉しかったのであろう
終始、笑顔であった。
そして、その後、次から次へと料理が運ばれて来る。
何と、皆、莉乃が作ったものだと云う。
莉乃「まぁ、後半は殆ど、お母さんが作った様なものだけど~」
彼女はそう言って苦笑いをした。
と、その時彼女と眼が合った。
彼女は、嬉しそうでもあり、寂しそうでもあった。
俺「莉乃ちゃんは料理が上手いね!」
莉乃「ええ~?本当ですか! 嬉しい!」
俺がそう言うと彼女の顔が、一気に明るくなった。
俺は、その変化を見て嬉しくなったが、まだ気掛かりな点もある。
彼女の本心が全く読めないからだ。
これはもう、直接に彼女に聞いてみるしかない。
俺は、そのタイミングを計っていた。
叔父、叔母との話はひと段落が付いて、彼女と二人きりになった。
しかし、どう話を切り出していいのかが分からない。
俺は暫く、差し障りのない会話を続けていると、彼女の方から話を振って来た。
莉乃「コンサート、面白かったなぁ!」
「○○さん、また連れてって貰えます?」
俺「えっ?、あ、あぁ、いつでも言って来て!」
「大歓迎だよ!」
莉乃「ええ~?本当?」
「私、遠慮しないですよ!」
そう言って、彼女は満面の笑みを俺に向けてくれた。
俺には今日の彼女の仕草や笑顔は、到底、演技には見えなかった。
全ては杞憂であったのか?
俺は彼女の笑顔を信用するしかなかった。
帰り際、俺は皆に挨拶をして、門を出た。
すると彼女が近寄って来て、俺に言った。
莉乃「約束ですよ、必ず!」
俺「ああ、コンサートね!」
「OK!分かった、絶対に招待するよ!」
莉乃「ありがとうございます!」
「あっ!あと!」
俺「ん?、 何?」
莉乃「この間の事、誰にも言いませんから」
「約束します」
俺は、ドキッとした。
やっぱり彼女は気付いている!!!
俺が彼女をレ〇プした事を!
俺は帰り道で色々と考えた。
結局のところ結論は出なかったが、取り敢えず今のところ彼女が攻撃的でない事だけは分かった。
それだけでも大収穫である。
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