リラクゼーションサロンの恥罠23
互いの胸の動悸が少しづつ治まって来ている事が分かる。
二人の、最高の悦楽を伴った生の交尾は終わった。
もし彼女の胎内に新しい命が宿ったとしたら、二人はもう只の他人では無い。
赤ちゃんと云う、かすがいが出来るからだ。
彼は彼女との愛の交わりが今日唯一である事は、前回の経験で分かっていた。
名残惜しくも、彼女のおまんこからペニスを抜いて行く。
だが使命を果たした彼のペニスは、彼女の愛液と己の精液を纏って居ながらも満足そうに次第と萎れて行く。
彼はしゃがみ込んで精液と愛液で、ぐちょぐちょになった彼女のおまんこを愛おしそうに、ぺろぺろと綺麗に舐め上げて行く。
未知子「あっ!ひろしさ、ん・・」
「そ、んな・・きたないよぉ~」
彼女は度重なる彼の愛の行為に感動していた。
彼になら自分の恥部を、全てさらけ出せると思った。
彼は自ら身繕いをした後、彼女にショーツを履かせ、はだけた衣類を整えて行く。
そして最後に彼女の、乾いてしわしわになった顔を優しく綺麗に舐めて行く。
未知子「ぃやん! くすぐったいよ~! もう!(笑)」
彼女はまんざらでも無さそうである。
彼は彼女と軽く、チュッとキスをして言った。
宏「お疲れ様でした」
「未知子さんっ!」
未知子「そちらこそ!」
「本当にお疲れ様です」
彼と彼女は互いに顔を見つめて、プッと小さな笑いを同時にした。
そして彼女は、たった今ひらめいた言葉を彼に贈った。
未知子「私がメスカマキリだったら・・」
「宏さんはもう、食べられちゃってたところだね!」
彼は彼女のそんなブラックジョークが大好きだった。
宏「未知子さんが人間で良かった~!」
「あっ!でも・・」
「もう未知子さんのお腹の中に入っちゃったみたい」
未知子「ええっ?何で?」
彼女が聞くと彼が答えた。
宏「僕の魂が抜かれてね!」
未知子「もうっ・・ひろしさん・・・」
彼と彼女は時間が許す限り、唇同士を重ね続けた。
それからひと月近く経ったある日。
季節は既に冬入りし、年末に向けて全てが慌ただしくなって来た。
だが彼女だけはいつも通り、至ってマイペースである。
その日は大きな手術が予定されていた。
朝早く、麻酔科医の堀之内と合流して、病院へと急ぐ。
堀之内「出門さん! おはよ~!」
未知子「ああ! よっ!」
未知子は軽く手を挙げて彼女に応えた。
話題はファッションから入る。
堀之内「なに?」
「また新しいコート買ったの?」
未知子「えへへっ!」
「こないだバーゲンで。アキラさんと」
堀之内「へぇ~、似合ってんじゃん!」
「しっかし、よく、いつもいつも買い物するね~」
「感心するわ!」
未知子「買い物は仕事への活力源!」
「どんどん行くよ~!」
堀之内「はぁ~」
「相変わらず、朝からテンション高いねぇ~」
未知子の足取りは軽かった。
これから難易度の高いオペが待っている事もある。
そこへ堀之内が、不意に疑問をぶつけた。
堀之内「そういえば出門さん?」
「あれはどうなったの?」
未知子「あれって?」
堀之内「あの彼の事よ!」
未知子「ああ~・・」
堀之内「あぁって?」
「どうなってんの?」
「進捗状況は?」
未知子「さあ?」
「どうなんだろ?」
堀之内「全く!!」
「ちゃんと彼とエッチしたの?」
未知子「いやいや~、それがさぁ~」
未知子は彼女を近くに呼び寄せ、ひそひそ話を始める。
未知子「きゃぁ~!!いや~ん!もう、エッチ!!」
堀之内「いい歳こいて、なに一人で盛り上がってんだか!」
未知子はスキップを始めた。
そんな未知子に彼女は現実を突き付ける。
堀之内「ちゃんと検査してる?」
未知子「検査?」
彼女の問いに未知子は足を止めた。
未知子「検査って?」
堀之内「あんた、外科医だろっ!!」
彼女は未知子の能天気ぶりに呆れ果てた。
そしてその日。
長時間のオペが終了して、未知子は早速検査薬で試してみる。
未知子「これって?」
「陽性?」
堀之内「う~ん、そうだね」
「貴女は妊娠をしてる」
未知子「私が?」
「お腹に赤ちゃん?」
堀之内「そのと~り!」
未知子「ほんとに? やった!!!」
未知子は両手を挙げて、万歳をした。
そして彼女の手を掴んで礼を云う。
未知子「ありがとう!」
「貴女のおかげです!」
堀之内「いや、別に、私何もやってないし・・」
未知子は浮かれまくった。
そして
未知子「じゃあね~!!」
と言って、何処かへ行ってしまった。
堀之内「きちんと正式に検査受けてね~!」
彼女の言葉など、耳に届いてはいない。
未知子は、ただただ嬉しかった。
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