リラクゼーションサロンの恥罠13
最近の彼は、兎に角仕事に打ち込んでいる。
一時期の悪魔の様な所業には一切手を染めず、ただひたすらに最善の仕事をこなして行く。
そんな毒気の抜けた彼に触れるに連れて、過去の女性達も一人、また一人と彼から離れて行った。
勿論、治療中の女性は通院を続けていたが、彼との性的な関係は自然と無くなってしまった。
関わった全ての女性から毒素が抜けてしまった様ではある。
そして彼女らの印象には治療での良好な結果しか残らなかった。
身体の痛みや悩みが解消された効果であろうか。
翻って、彼の方は大変であった。
一人の客であるはずの女医に振り回されていた。
彼は彼女にマインドコントロールをされてしまったかの様である。
彼は只の一人の情夫の様にも見える。
ただ、彼だけがその点に気付いていなかった。
ある意味、その方が彼にとっては幸せなのかもしれない。
未知子「宏さん、居る?」
彼女が訪ねて来た。
受付の昼間のみ手伝いに来て貰っている老女にそう伝えると、彼が奥からやって来た。
宏「未知子さん!」
「どうしたんですか? 昼間から」
未知子「実は相談が有って・・」
何やら神妙な面持ちの彼女である。
宏「ぎっくり腰?!」
未知子「そうなの」
「それも、いきなり!」
何でも彼女のマネージャーさんが腰を痛めたらしい。
彼は出張治療をする事になった。
その夜、彼は彼女とマネさんの処へ行った。
何と、ここが彼女の住所でもあった。
宏「○○名医紹介所?」
不思議な看板であった。
中に入ると居抜きの理容室にマージャン卓が置いてあった。
未知子「こっちこっち!」
彼女が手招きをする。
すると奥の小部屋に男性が横になっていた。
アキラ「ああ!すいません」
「どうぞ、どうぞ、こちらへ」
彼がこの家の主の様だ。
アキラ「すみません」
「いつもウチの未知子がお世話になっている様で」
「ありがとうございます」
宏「いえいえ、こちらこそ」
「出門先生にはお世話になっております」
一通りの挨拶が済んで彼は治療に入る。
未知子「ねえ、どんな感じ?」
宏「う~ん、ちょっと待って!」
彼は触診を続けて行く。
暫くして彼が云う。
宏「ああ!これなら何とかなりそうです!」
未知子「ホント?」
宏「ええ!大丈夫!」
彼はテキパキと処置を施して行く。
一時間程して、アキラ氏は見違える様な変化を見せた。
アキラ「おおっ!!」
「普通に歩ける!」
「やった!!」
アキラ氏はいきなりスキップを始めた。
未知子「駄~目だよ!アキラさん!」
宏「ははっ!大丈夫ですよ」
「暫くはね!」
未知子「宏さん!」
「本当にありがとう」
彼は彼女から頭を下げられてしまった。
彼も久々にいい仕事が出来て嬉しかった。
彼女が送ると云うと彼は断った。
宏「こんな美女を夜道に一人歩きはさせられません!」
すると潤んだ眼をして彼女が彼の耳元で囁いた。
未知子「明日の夜」
「伺います」
「準備が整ったので!」
彼女は恥ずかしそうに、はにかんだ顔で彼に言った。
彼は応えた。
宏「はっ、はい!」
「待ってます!」
彼はドキドキしながら家路に就いた。
翌日、夜になって彼女がやって来た。
彼は一日中、そわそわしていた。
そして今日の彼女は何時にも増してセクシーな装いであった。
上は白のジャケットに白のピッタリとしたワンショルダー トップス。
下は白の超ミニタイトスカート。
そして細い白のヒールを履いていた。
白づくめの彼女は、まるで嫁入りをするかの様である。
未知子「はい、これ!」
彼女がなにやら封筒を差し出した。
宏「えっ、これは?」
未知子「うん、アキラさん」
「あっ、私のマネージャーね!」
「彼が渡してくれって言ってた」
宏「そう?、分かりました」
「じゃあ、どうぞ!」
彼は彼女を中に招き入れた。
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