【その9】
前回の家飲み以降、加奈子の様子をうかがってましたが、特に何事もなくいつも通りでした。
(あのとき起きてたのか?起きてなかったのか?)
という疑問で僕は不安な毎日を過ごしていましたが、加奈子は以前と変わらず僕に接していました。
僕のほうはと言うと、加奈子の無防備な生脚や、日頃の後ろ姿とかに意識しまくりでした。
実の娘・・・しかもまだ中学生の女の子に異性を感じてしまっていました。
「バレてないんじゃない?」
和也とまた居酒屋で一緒に飲んでいると、和也が言いました。加奈子があのとき起きていたかも?という不安を彼に話しました。
「加奈子ちゃんの態度に変化ないんだろ?」
「ああ・・・」
「なら、大丈夫だろ」
和也は言いました。
「今度は睡眠薬使わずに奥さん口説いてみたいな」
「は?無理だろ~」
「酔わせて口説いてから、ヤりたい」
和也が言ってきました。真面目で地味系な妻が他人の口説きにおちるわけないと思いました。
「無理だったらまた睡眠薬で眠らせればいいさ」
「なら、俺が寝たふりするからやってみなよ」
僕は和也に言いました。
前回の家飲みから約1ヶ月後のある金曜日の夜に、また家飲みをすることになりました。
「奥さん、お久しぶりです」
「いらっしゃ~い、お待ちしてました」
久美子は笑顔で和也を迎えました。
同じく和室で3人で飲み会を始めました。リビングには加奈子がいてテレビを見ていましたので、3人がいい感じに酔ってきた頃、タイミングを見て睡眠薬入りのオレンジジュースを飲ませました。
さらに時間が経ち、飲み会が進むと久美子はまたかなり酔ってきたようでした。アルコールの強い日本酒や焼酎をかなり飲ませてましたので、妻はいい感じにふらふらしていました。
「あ~、ちょっと眠くなってきたから寝るわ」
僕はわざとらしく言い、和室の畳に横になりました。
「あなた~、珍しく酔い潰れたの~?」
久美子は楽しそうに言いました。久美子の隣で飲んでいた和也は、
「寝てていいよ、奥さんと二人で飲むから」
と笑いながら言いました。
僕はたまにいびきをかいたりして、爆睡しているふりをしていました。
二人が楽しそうに会話して飲んでいるのをたまに薄目を開けて見ていました。和也は徐々にゆっくり久美子との距離をつめていきました。
「奥さんと飲むのは楽しいなぁ」
「ありがとー」
たまに二人の肩が触れたりしました。その様子を見ただけで嫉妬してしまいました。
二人は飲みながら小声で話してたので、会話はなかなか聞き取れませんでしたが、いい雰囲気なのは確かでした。
「毎日奥さんとこうしてたいわ~」
和也が言いながら久美子の肩を軽く抱き寄せました。久美子はかなり酔っていたせいか特に嫌がることはありませんでした。
和也は話をしながら久美子の肩を抱き寄せたり、頭を撫でたり、手を握ったりしていきました。
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