他人の推測をよそに利紗子たちは脱衣所に入った。三人共既に全裸なので利紗子が後輩二人に説明だけをし、浴室のドアを開けて中に入った。そこは平凡な浴槽と、決して広くない洗い場という、一般の家庭に見られる平凡な物で、大人三人では窮屈な感じだ。彼女たちは二人でのデートではきっとラブホテルの派手で洒落た風呂場を利用していただろうから雰囲気は出ないに違いない。「じゃあ、私一人で入るからあんたたちは先に体を洗ってね」利紗子はぎこちない調子で絹江と佐知に言い、洗面器で下湯を流した後、浴槽を跨いで湯の中に入った。佐知と絹江はお互いの体を敢えて見ようとはせず浴槽に向かって洗い場に座ったが、「それじゃあ可笑しいわ。二人向かい合って洗いなさい」と注意されたので座り直し、三つ在るボディソープの中からそれぞれを選んでスポンジに付けていった。「三人一緒なんて可笑しいわね」利紗子が湯に浸かったまま絹江と佐知を見て苦笑したが、佐知は「こんなの、やっぱり嫌よ」と不機嫌に言って体を洗おうとはしない。「早く慣れる事ね」「利紗子さん、最初はどうだったんですか?」絹江に尋ねられ、利紗子は淋し気な表情になって俯いた。「初めはご主人様と二人で入れられたわ・・・」「嫌だったわよね?」「まあね・・・・」「どんな事されたんですか?」今度は佐知が聞く。「・・・・・二人で向かい合って湯舟に入ってる時はおっぱいを揉まれたり・・・・おまんこも撫でられたわ・・・」「変態ね」「でも、それだけ私も女として魅力があったのよ」「・・・・利紗子さん、変わった・・・・・」佐知が悲しそうな顔付になって漏らし、絹江が頷いた。「私、あの方に調教されちゃったんだもの・・・」「もう、昔の利紗子さんじゃない」「そう、私は今は学様好みの女」それから彼女は二人を見て、「あなたたちもここでたっぷり可愛がってもらいなさい」「あの男の為だけに生きるなんて嫌だわ」佐知のきつい言葉に、利紗子は困った表情で黙っている。 しばらくして利紗子は佐知たちと交代し、洗い場の中程に座って後輩二人を眺めた。彼女らは湯の中で向かい合っていてもお互いに目を背けている。『これで本当に良かったのかしら?二人を騙して・・・。ううん、私だって今は幸せだもの』体を洗っている時、急にドアが開いたので女三人は思わずそちらを見た。僕が立っているのを知って利紗子が、「気になるんですか?」と微笑して尋ねた。「まあな。体を洗ってやろうか?」「すみません」僕は、泡がたっぷり付いているスポンジを彼女から受け取り、背中を洗い始めた。その間、湯の中の絹江と佐知の方も時々眺める。「ねええご主人様、この子たちも幸せにしてあげて下さいね」「ああ、わかっとる」しばらく洗っていた後、「立ってごらん」と優しく指示する。「はい」利紗子は素直に返事をして立ち上がり、股を開いた。「あなたたちも見ていて」利紗子は尻や脚の後部などを洗ってもらいながら、自分が今いかに大事にされているかを佐知と絹江に誇らしく見せている様子だ。その、モデルか宝塚女優並みの高身長で長く美しい両脚が今では一人の男を喜ばせるだけになっているのを佐知たちはどう思っているんだろう?自分がベッドの上で憧れ、賛嘆した利紗子の体はもう男だけの物になってしまっている・・・僕は得意げに絹江と佐知に向かい、「利紗子は俺に可愛がってもらう為に生きてきたんだ。そしてようやく理想の男に出会った。な、そうだろう?」「そうでございます、あなた」「利紗子さん・・・・・」絹江と佐知は、かつて颯爽と生きていた相手の余りの変わりようが哀れに感じられたのだろう、涙さえ浮かべている。「泣く事はないだろう。おまえたちだってそうなんだから。絹江も佐知も俺に飼育されるために生きてきた」「・・・・・」「これから色々教えてもらいなさい」
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