第1章 10年後(18)
玲子にはその声は届かなかった。
獣たちの狂宴は、深夜まで続いた。ベッドルームに連れていかれたした
玲子は、四つん這いのまま串刺しにされ、時には剛志が、玲子を壁に手をつかせて後背位で犯した。時には力也が、玲子を抱きかかえ、駅弁スタイルで腰を揺さぶった。その都度、玲子は中出しをやめるようにお願いするのだが、2匹は完全にそれを無視して膣の中に射精していく。。その都度、玲子は逝かされた。
4回目のレイプが終わると、力也は力尽きた。だが、剛志はまだ元気だった。
「俺は中出しされた瞬間の先生の顔が感じるんだ。だから、いつでも中出ししてやるよ」
恐ろしいことを口にしながら、剛志は5回目の挿入をしてきた。
「いや、いやぁぁ、もういやです」
玲子は懸命に体を捻り、剛志から逃れようとした。しかし、痺れきった肉体は思うように動かず、剛志は左足を持ち上げると、一気に挿入してきた。
「あっ、だめぇ・・・あああっ・・・ああああんん」
体位が変わり、怒張の食い込む角度も変わり、上向きに反り返った肉茎が玲子の膣奥の左側を突き、今まで以上の快感が玲子を襲うのだった。
「ああ・・・、ああん・・あん・・アン・・・、いや・・・いや・・・いっちゃう、いっちゃう」
昇り詰める快感が玲子の全身を襲う。それがわかった剛志はフィニッシュ体制に入り、腰の動きを早めた。
「いけ・・、いけ・・・、マゾ先生。いくときゃ逝くっていうんだぞ、ほれほれほれほれ」
「あ・・ああ・・あああ・・・いく、いきます」
「ほら、中に出してくださいってお願いするんだ」
「だめぇ、だめぇ・・・中は‥‥だめよぉ・・・、ああ・・・いきます」
同時に剛志も咆哮してはてた。
「くらえっ・・・・」
「あっ・・だめ・・・、いっ・・いくっぅ・・・あっああ・・・・・・」
玲子が目覚めたとき、下腹部に鈍痛を感じた。だが、キングサイズのベッドに一人、きちんとブランケットがかけられて寝ていたようだ。体を触ってみた。下着はない。裸のままだ。秘部に指をやった。ヌルリとしたものを感じた。まだ濡れているのだろうか。昨晩、たっぷり精液をかけられた胸や太腿、そして顔などを触ってみたが、残滓感はなかった。だれかが拭いたのだろうか。横に目をやると、男たち二人がグーグーと寝息を立てていた。
玲子はそっとベッドから抜け出した。寝室の扉の開け方は知っている。ドアの近くまで行ってから小さな声で呪文のように唱えた。
「オッケー、グルグル。扉を開けて」
扉がスーッと開いた。ソファで寝ていた薫が目を覚ました。裸のまま歩いてくる玲子を見て、薫は首を振った。そして、顎を上に向けた。
玲子は後ろを振り向いた瞬間、大きな体の男の両手で抱き留められた。剛志だった。
「さすが先生。学習能力が高いね。もう、ドアの開け方分かったんだ。でも、まだまだ危機管理はだめだね、後ろの気配が感じられてないよ。」
力也はそういうと、玲子の体を反転させて、顎をつかみ唇を重ねてきた。玲子の唇を吸い、舌を口の中に入れてきた。
「むむむむ・・・」
激しい接吻だった。べろべろと唇や口の中を舐めまわす。
「ふふふ、まだ、ザーメンのにおいがする。洗ってきなよ、先生。」
玲子から離れると、剛志は風呂場を指さした。
「なぁに、大丈夫だよ、先生。心配すんなって。俺たちだって、明日から、また仕事。今日の飛行機で帰ることになってるんだから・・・、心配すんなって。ほら、いっといで、でゆっくり入ってきなよ」
昨日の夜とはうってかわって、優しい口調で玲子を諭すように言うのだった。
玲子あ、大きな大きな風呂で、シャワーを思う存分浴びた。顔や胸、太腿にかすかに残る体内分泌物のカスを落とし、女芯の中も丁寧に洗い流した。
「誰かが私の体をふいたのかしら?薫君・・・だ。きっと。私が気を失っている間に、きっと拭いてくれたんだわ・・。顔も、胸も、お腹も・・・そしてあそこの中までも・・・」
玲子は乙女のような恥じらいを感じ、顔が赤くなるのを感じた。
それを打ち払うかのように、頭からシャンプーを全身にかけ、何度も何度も洗い流した。まるで、昨日の出来事を流してしまうかのように。
風呂場を出た玲子は、ふと時計を見上げた。時計は9時半を指していた。
(もう、こんな時間になるんだ・・・・)
玲子は新しいガウンを着てリビングに向かった。獣が待つ部屋には行きたくなかったが、今の剛志なら、話せば帰してくれるような気がした。
リビングに入るとソファには力也も座っていた。玲子は身を固くして立ちすくんだ。坊主頭の力也の眼光の鋭さが玲子を怯えさせるのだった、
「きれいになったかい、先生」
力也が玲子の全身を舐めるように見る。玲子は顔を背けて、返事をしなかった。
「ふふふ、腹減ったなぁ、モーニングサービスの時間も終わっちまったらしい。先生なんか、昨日の夜から何も食べてないから、お腹ペコペコじゃねぇ?」
お腹は空いていた。だが、それよりも下腹部の鈍痛で食欲などなかった。
「もっとも、俺たちのザーメンをたらふく飲んだから満腹かな」
力也はガハハと大声で笑った。隣で剛志も大笑いしていた。
「先生、俺は先生の手料理が忘れられねぇんだ。先生が作ったステーキとパスタ、うまかったなぁ・・・、で、決めたんだ。これから先生んちへ行って、先生の手料理を食うことにした」
玲子は驚いた。さっきの剛志の説明で、ここかたまっすぐ新千歳空港へ行くものだと思っていたからだ。
「そ、そんなことできないわ。できるわけないでしょ」
玲子はきっぱりと断らなければと思った。すると剛志が、
「うるせぇ!もう決めたんだよ!そうじゃなかったら、裸でこの部屋から帰ることになるぜ」
そういって、玲子のスーツとブラウスをナイフで切り刻もうというするのだった。
玲子は戸惑った。シャワーを浴びる前と後の剛志の態度が全然違うのだ。今朝の剛志の態度から、昨日のことは忘れるから、今日は、もうこれで終わりにしましょうと言うつもりだった。それで思い出した。
昨晩、薫と2人だけでこの部屋に残されたときに、薫が言っていた剛志に対する評価だ。剛志は普段は優しい生活で、薫に対してもそんなに高飛車に出てくることはなかった。しかし、そこに力也が入ると態度が一変すると言っていた。それがいまなのかもしれない。「シャワーを浴びてきなよ」と声をかけられた時と、今の態度は全然違っている。
(いまの剛志なら、スーツを切り刻むことなど、やりかねない・・・)
玲子は迷った。我が家を教えてしまうことは、茨城の二の舞になってしまう。せっかく教員生活を辞めてまで北海道に帰ってきたことが水の泡になってしまう。
「心配すんなって。俺たち3人とも5時の飛行機で帰ることにしてんだから。明日から、また仕事だ」
力也が航空券をバッグから取り出し見せるのだった。
(もし、私の家が知られたとしても、何かあったら・・・・それは恐ろしいことだが・・・、何かあったら引っ越してしまえばいいんだ・・)
玲子は自分にそう言い聞かせて、きっぱりとした口調で剛志に向かって言った。
「わかったわ。作ってあげましょう。そのかわり・・・・、そのかわり・・、食べ終わったら、何もせずにすぐ帰って・・・約束してくれっる・・・」
「何もせずって・・・何されると思ってたんだ・・・ははは」
間髪入れず剛志が揶揄してきた。
「条件を付けるっていうのは、おかしいぜ、先生。裸のまんま放り出されるか、お洋服を着て帰れるかが条件なんだから」
力也が再度、条件を言ってきた。獣二人にとっては当然の条件だ。
「わ、わかったわ。とにかく、ご飯を食べたらすぐに帰って。いいわね。」
玲子はここで引いてはいけないと思い、変わらぬきっぱりとした口調で言うのだった・
(何か変なことしたら、大きな声を出せば、近隣の誰かが気付いてくれるわ・・・)
玲子はこの男たちと離れることが大事だと思った。(第1章終わり)
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