「・・イッた後って・・敏感になってイキやすくなるでしょ?」
それは私にも覚えがあるし、理解出来る。
だが、その話の展開は恐ろしい結果に辿り着くのではないか。
恥ずかしい・・。
誰か助けて・・。
だが誰一人として助けてくれる者はいない。
自力で何とかするしかない、そう考えた少女の決意は、結果として仇となってしまう。
衣類を取り戻そうと伏せていた顔を上げ、続いて上半身を起こした瞬間、どよめく見物人。
少女の視野に写ったのは、見渡す限りの人、人、人、人、人、人、人・・・。
ぴくり・・
立ち上がりかけた少女の裡側では、獣の脈動が始まった。
一旦、獣が目覚めたら、逆らうことが出来なくなるのは間違いない。
いや、少女自身は意識していなくとも、ひょっとしたら獣の言いなりになって、このまま恥態を晒すことが少女の真の望みなのかもしれなかった。
立ち上がった少女は、それでも右腕で股間を、左腕で胸を覆い隠すかのような仕草をしたまま、放置された荷物に向かって歩き出す。
あ。
乳首というには未熟に過ぎる米粒ほどの突起が指に触れた。
故意にではない。
少しでも素肌の露出を抑えたい、それだけである。
だが繰り返し果てた直後の余韻冷めやらぬ躯なのだ。
今の少女にとって、狂い始める為の刺激としては充分過ぎる。
隠した股間は淫らな汁で汚れている。
いや、今尚、渾々と湧き出す蜜が溢れ続けていた。
指で蓋をすれば、或いは蜜が溢れないように出来るかもしれない。
秘裂の終端付近、膣の入り口に指を添えた。
少女にとっては、それが最大の失策であった。
衣類が放置されたと思しき方向に少女が足を向けると、さながら大海を歩くモーゼの如く、人垣が割れる。
あった。
衣類と少女の間は、僅かに五歩か六歩の距離。
三歩、四歩、五歩で荷物に辿り着いた少女は、衣類を手にする為、身体を屈めようとする。
ぐずり
期せずして少女は、自らの指を完全に解ぐれた性器に挿入してしまったのだ。
背を丸め、膝を僅かに曲げた少女は、全身を固く強張らせ、尿意を堪えるかのように震えている。
少女の精神は、拮抗するふたつの想いに引き裂かれていた。
このまま、この場で自慰に耽りたい。
衆人環視の下、はしたない行為に耽りたい。
今更、仕方がないではないか。
躯を開き、全裸を、性器をも晒しながらの行為。
危険な想いが少女を破滅に誘う。
今すぐ服を身に付け、荷物を持ってこの場を去らなければならない。
今更、仕方がないのかもしれない。
だが、今なら被害者でいられる。
意に沿わぬ形で何者かに辱しめられ、裸で街中に放置されたのだ。
自己保存の本能が少女の理性を懸命に励まし続ける。
だが、震えながら欲望に耐える少女の抗いは、惜しくも哀しい結末を迎えることになる。
事前に投与された薬物による影響が残っていたのだ。
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