男の言ったことは本当であった。
左右の手を自由にされた少女が最初にしたこと、それは隠すべき部位を隠すことではなく、性器に刺激を与えることであった。
往き交う人々に素肌を、性器を、恥態を晒しながらの自慰は、少女に初めての絶頂をもたらし続ける。
果てても果てても、際限なく押し寄せる高波に翻弄され続けるのだ。
繰り返し何度も達した少女は、消耗のあまり人事不省状態に陥ってしまう。
「・・ダメ押し・・しとくかな・・。」
糸の切れた操り人形のようにソファに横たわりながらも、絶頂の余韻がぶり返すのか、少女の躯は不規則な痙攣を繰り返す。
男は背後から羽交い締めにするかのようにして、少女の躯をソファから下ろすと、隔壁の一部を操作した。
がちゃん
2トントラックの荷台に設えられていた隔壁が、大きな音を響かせながら観音開きになった。
荷台から少女を担ぎ上げた男は、道端の歩道に少女を
横たえる。
朦朧としながらも、さすがに意識を取り戻しつつある少女は、自分が置かれている状況を把握しかねて周囲を見回して悲鳴を上げた。
「あ。そんな・・嫌っ・・」
慌てて背を丸め、亀のように手足を縮めるが、産まれたままの姿であることは、隠しようがない。
走り去る直前にトラックは、往きがけの駄賃とばかりに少女の荷物と衣類をバラ撒いた。
既に少女の周りには人垣が出来始めており、荷物と衣類を取り戻す為には、増え続ける人だかりを突破するしかない。
だが、どうやって?
立ち上がって裸は勿論、顔まで晒すのか。
仮にそこまでしても、無事、荷物に辿り着けるとは到底思えない。
万事休す、絶体絶命の状況に陥った少女は、あろうことか少女自身に裏切られてしまう。
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