反射的に片腕で胸を、残りの腕で下腹部を隠した私の顔を見たヤヨイはクスリと笑う。
笑われた。
恥ずかしい。
全裸を晒していることが恥ずかしい。
恥ずかしがっていること自体が恥ずかしい。
「顔、真っ赤・・。」
くつくつと笑いながら、ヤヨイは唐突に薄物を脱ぎ始める。
目の前、僅か三十センチ程先にヤヨイの全裸があった。
私より僅かに背が高いヤヨイの身体は華奢で細く、手脚がスラリと長い。
乳房は小振りながら張り詰めており、ツンと尖がっ先端には可憐な薄紅色の突起があった。
透けるように白く木目の細かい磁器のような肌の下には、未だ成長途中の骨格が、鎖骨、腰骨などを浮き彫りにしている。
スレンダーと痩せている、の境界線上に在る躯の乳房から臍を経て下腹部に視線を移せば、淡い翳りの下には秘裂が露わになっていた。
「・・ね、サツキも見せてくれる?」
嫌も応もなかった。
ヤヨイは優しく、しかし逆らいようの無い動作で私の両腕を左右の体側に移動させる。
羞恥というよりは劣等感に襲われた私は、身を縮め隠すことすら禁じられた不器量な身体を消し去りたい、そんな想いに駆られながら俯いていた。
「・・・可愛いい身体。これから、どんどん素敵になっていくと思う・・。」
そう言いながらヤヨイは、正面から身を寄せると、そっと私の身体を抱き締めてきた。
向かい合った躯の正面が互いの素肌に触れる。
ヤヨイの乳房が私の乳房に触れ、互いの乳房の形が変わる。
同時にヤヨイの片手が私の頭頂部に触れ、指の腹で髪のつむじを撫で摩する。
空いている片手が腰に回され、ヤヨイに引き寄せられた私達の躯は互いの下腹部を密着させた。
僅かな身長差がある為、ヤヨイの恥骨が私の恥骨の少し上に触れる。
「んっ。」
ヤヨイが悩ましげに呻いた。
私の恥骨がヤヨイの陰核を圧迫したという。
ヤヨイの腰が意思を持っているかの如く動き出す。
あ。
んっ。
他人が眼の前で昂ぶり、乱れていく姿が、私の中にある恥態を人前で晒すことに対する心理的な障壁を取り去ったのだろうか。
いつの間にか、尻の肉を左右に押し割って菊座を探り当てたヤヨイの指先が蠢めき出す。
排泄をする為だけだと思い込んでいた器官から、新鮮な悦びが送り込まれてくる。
無意識のうちに脚を広げ、尻を開いた私は、ヤヨイの指先を追いかけるように腰を動かし始めていた。
むぐ・・
いきなりヤヨイの唇が私の唇を塞ぐ。
ヤヨイの柔らかく湿った舌の先端が、ゆっくりと私の唇をなぞり出した。
「・・初めて・・だった・・?」
頷く私に謝罪しながらも、ヤヨイは行為を止めようとしない。
まさか今日、こんな状況で奪われるとは夢にも思っていなかったファーストキスだが、これ程までに甘い陶酔を与えてくれるのであれば惜しくはなかった。
それに・・どうせ処女ですらないのだから・・
その想いは私の心を抉ったが、それも一瞬に過ぎない。
唇を這っていたヤヨイの舌が、私の唇を割って侵入してきたのだ。
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