翌日の昼、私は男の指定した駅に降り立ちました。
始めて訪れた駅。駅前にはバスロータリーがあり、思ったより多くの人が師走の街を急いで、でも楽しげに歩いていました。
(なぜ、私はこんな所に来てしまったのだろうか)
その日はあまり寒さも厳しくなく、コートを着ているとポカポカとしてくるほどでした。でも、私の体は、更にジンジンと熱を帯びているようでした。
(それは・・・、写真を消してもらうため・・・。そして、私は、普通に戻る・・・)
暫くすると、コートのポケットに入れた携帯が鳴り出しました。見知らぬ番号からの電話。
(あの男から・・・?)
「はい・・・」
「ノコノコとやって来たな。」
あの男の声でした。
「駅前の信号を渡って、大通りの歩いて来なさい。コンビニの前に、車を停めている」
そういうと、男は電話を切りました。
(写真を消してもらうため・・・)
私は男の指示に従い、歩き始めました。目眩のするような緊張感・・・。自分の体が自分のものでないような感覚で歩いていきました。
男のいう通り、信号から暫く行くと、右手にコンビニがありました。その前には、黒いRV車。その運転席にはあの男が座っていました。
私は車の横までは行きましたが、ドアに手を掛けるのを躊躇しました。すると窓が開き、
「別に乗らなくても構わない。それは、お前が決めることだからな。」
男はそう言って煙草に火を付けると、窓を閉めました。
(写真を消してもらうため・・・)
私はドアノブに手をかけ、ドアを開けました。
「なんだ、その気になったのか?」
「写真を・・・、消してください」
「なんのことだ?」
「だから・・・、私の写真を消してください」
私は少し大きな声を出してしまいました。
はっとして、思わず周りを見回しましたが、誰も二人の会話気にしている様子はありませんでした。
「乗らないのなら、早く閉めろよ。寒いんだけどさ」
「だから・・・」
私が言いかけた時、男は不意にクラクションを盛大に鳴らしました。反対側の歩道を歩く人たちまでが、こちらを見ていました。
男はクラクションを止めると、
「で、どうするんだ?」
私は・・・、助手席に乗り込み・・・、ドアを閉めました。
「お前にどんな権限があると思ってるんだ?」
車を車線に進めながら、男が話しかけてきました。
「それは・・・」
「お○んこされたくて、ノコノコ来たんだろ?」
「ち・・・違います・・・」
「何が違うんだよ?」
男の左手が、コートの上から私の太ももを撫でてきました。
「止めて下さい」
「今日は、威勢が良いな。じゃぁ、この写真、窓からばら撒いてやろうか?」
男がドアポケットから抜き取り、私に手渡した1枚の私の写真。
「裏を見てみろよ」
そこには、会社名、私の携帯番号等々・・・。
「こ・・・こんな・・・、酷い・・・」
「酷いってか?自分からヒィヒィ言ってたくせに」
「そんなこと、ないです」
「じゃぁ何故、昨日は俺に声を掛けた?何故、今日は来たんだ?」
「それは、写真を消して欲しいから・・・」
「どうして、警察に言わない?」
「それは・・・、こんなこと・・・、人には言えないから・・・」
「最初は痴漢されてだったが、結果的に感じてしまって、自分からも求めてしまいました、とは言えないよな」
「それは・・・、違います」
「何が違うんだ?」
男の運転する車は、信号待ちを何度か繰り返し、次第に駅前の中心部から郊外へと進んで行きました。
「それは・・・」
「教えてやろうか?電車の中で痴漢に下着を盗まれて、その痴漢に脅されて悪戯された。でも、電車の中でも会社で悪戯されてもグチョグチョに感じてしまい、そのまま犯してもらい、そして最後には自分から求めてしまった。そして、犯されるという口実のもとその男の呼び出しに応じて休日の会社に出勤しセックスをし、そして干されてたまらなくなって、また呼び出しに応じて休日の見知らぬ街に出かけて来た。その男のち〇ぽがたまらないけど、認めたくないから、脅されているという言葉の下に、男に抱かれに来た。そうだろ?」
(そ・・・そんなこと・・・)
私は、言葉で、言い返せませんでした。
「なんだ、図星か?もし、警察に行きたいなら、このまま連れていってやっても良いんだぞ。そして、俺のち〇ぽに逝かされました、って言えばいいさ」
男とは暫く黙って運転を続けていました。
「も・・・もう、今日限りにして下さい・・・」
「何をだ?」
「私を・・・、辱めること・・・」
「辱める?それは、セックスをする、ということか?」
「そ・・・それは・・・」
「違うのか?じゃぁ、辱めるって、どういうことだ?」
「・・・、あなたの・・、言う・・・とおりです」
「へぇ~。違うとか、困るとか言いながら、結局はセックスがしたい、ってか?」
男が笑いながら言いました。
「難しい言い方はわかんないから、はっきり言えよ。あなたのち〇ぽで犯して下さい、って」
「そんな・・・」
「同じ事だろ?辱めるとか、セックスするとか、ち〇ぽ嵌めるとか」
(そんなこと・・・)
「結局は、したいんだろ?」
「・・・」
「したくないのなら、警察の前で下してやるよ」
(警察に行っても、なんて言えば・・・。そんな恥をさらすようなこと・・・、出来ない・・・)
「どうする?したいのか?したくないのか?」
男がどんどんと追いつめてきました・・・。
(どうして・・・来てしまったんだろ)
今更の後悔でした。男の車に乗らなければ・・・、今日出掛けて来なければ・・・、昨日、男に声を掛けなければ・・・。なぜ・・・昨日、声をかけてしまったのか。それは・・・。
私の体が再び、疼き始めてきました。
「どうする?」
男が私の脚にコートの上から触れてきました。
「・・・て下さい」
喉がカラカラになり・・・、声がかすれて・・・
「はっきり言えよ。あなたのち〇ぽで、私のま〇こを犯して下さい、って」
(そんな・・・)
男の手がゆっくりと、私の太ももを這いずり周ります。
「あなたの・・・もので・・・、犯して・・・下さい・・・、あっ・・・くっ・・・」
手が内腿に差し込まれ、思わず私は両脚に力が入り、男の手を挟み込んでしまいました。
「そうか、犯して欲しいのか」
私は俯き、目を閉じました。
(また・・・、また・・・)
男の手が私の脚から離れていきました。
(えっ・・・)
顔を上げ、運転席の男を見ました。男は前方を見て運転をしながら、
「とりあえず、コート脱げよ」
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