その夜は、彼に何度も絶頂に導かれ、彼も数回、欲を吐き出し・・・、そして朝も体を求められ・・・。
でも、私も好意を持った相手に抱かれたという安心感に満ちていました。
翌日の土曜日は夕食までを彼と二人で過ごしました。久しぶりのデートと呼べる時間。腕を組み、肩を抱かれ、頬にキスをされ・・・。唯一、普通のデートと違ったのは、私は下着を付けていなかったこと。パンストだけはコンビにで買ったのですが、その下はノーパンでした。
エレベーターの中、ショッピング中の物陰。彼は、人目の無い時には、スカートの上から、私のお尻を撫でてきました。
「ダメだよ・・・」
「どうして?また、感じちゃうから?」
しかし、そんな事さえ、私には楽しい時間でした。
私が彼に対する想いがだんだんと大きくなるように、彼の私に対する想いも大きくなっているようでした。
そして別れ際に、
「俺と付き合って欲しい」
「うん」
一夜を共にした後とはいえ、改めて彼がくれた一言。
(また、私も普通の恋愛が出来る・・・)
日曜日も晴れやかな気分で過ごし・・・、少し緊張した月曜日の朝を迎えました。
(彼に、どんな顔で会えば良いのだろう)
暫く振りの少女のような気持ちで、出勤をしました。
電車の中でも嫌な思いをすることもなく、駅に到着し、そして事務所に入ると、彼が私だけへの笑顔で挨拶をしてくれました。
素敵な時間が始まることを、予感させてくれるような朝でした。
今までは普通の仕事、それがその日からは明るい色に包まれているようでした。
昼過ぎ、給湯室で自分のコーヒーを準備していると、彼がやってきました。
「おっ、コーヒーか」
「うん、山沖さんも飲む?」
「そうだな、法子の入れてくれるコーヒーは上手いだろうな」
「そりゃそうだよ」
そう言って振り返った私を引き寄せ、彼が唇を奪ってきました。
(だ・・・だめ・・・)
彼を押し返そうとしましたが、彼の舌が侵入し・・・、私もそれを受け入れてしまいました。
熱く、いやらしい彼の舌。
そして、腰を抱いた手の一方が私のお尻を撫で、スカートの裾を手繰り始めました。
「今日は、パンティーを履いてるんだ」
「と・・・当然でしょ?」
彼の手が後ろから差し込まれ、パンストの上からアソコを捏ねてきました。
「い・・・、だ・・・だめよ」
「感じるんだろ?」
彼の固いものが太ももに押し付けられ・・・
「昨日も今日も、お前を抱きたいって思ってたよ」
「お・・・お願い・・・、ここじゃだめよ」
反対の手が、前からスカートの中に差し込まれ、前と後ろから股間を攻めてきます。
「あっ・・・だ・・・だめ・・・」
「ほら、熱くなってるよ」
「ほ・・・本当に・・・、ねっ・・・お願い・・・」
体の芯がどんどんと熱くなり、自分でも自制が効かなくなってきて、私は左手で彼のものをスラックスの上から握りました。
(あぁ・・・、彼のが欲しい・・・)
彼のものは、私が擦ることで更に固さを増してきました。
と、その時、近くの階段を降りてくる足音がし、私と彼は反射的に体を離しました。
そして、給湯室の後ろの通路を通ると、その足音は次第に遠ざかっていったのでした。
「もう・・・、ダメだよ」
「でも、法子も感じてたんだろ?今日、帰りに部屋に来いよ」
「えぇ?でも、まだ月曜だし・・・」
「したいんだろ?お前も」
そう言って、彼は私の唇にキスをすると、給湯室から出ていきました。
(そんな・・・、したい、って・・・)
でも、心臓はドキドキとし・・・体の芯は熱くなっていました。
(また・・・、抱いてくれる・・・)
その夜、私は彼の部屋に向かいました。そして、また、彼に激しく抱かれました。
翌日、彼と一緒に部屋を出ました。
「昨日と同じ服だから、お泊りしたこと、誰かにバレルかも・・・」
「そうだな、みんな法子のことは気になってるみたいだから・・・」
「そうなの?だったら、余計にヤバいよ」
「その時は、俺の女だ、って言えば良いよ」
「そんな・・・、まだ言えないよ」
(俺の女って・・・)
その言葉にちょっとムッとしたのですが、でも内心は喜んでいました。
彼は客先に直行するため、途中から私は一人で会社に向かいました。
(でも昨日と同じ服を、誰かに指摘されたら・・・)
でも、会社ではクーラー予防のため、カーディガンを羽織っているためか、同じ部署の人は特に気付いていないようでした。
(以外と、男の人は気付かないものなのかな・・・)
安心するような、でも少し残念なような・・・。
昼過ぎ、いつもと同じように給湯室でコーヒーを入れていました。
近くの階段を降りてくる足音。私は特には気にしていませんでした。でも、後ろの通路を歩く音が私の後ろで止まり・・・、そして近くに人の気配を感じました。
その会社は、各階に給湯室があるため、他のフロアの人がこの給湯室に入ってくることは、ほとんどありませんでした。
(誰・・・?)
そっと振り返ると、同じ会社のIDカードをぶら下げた男性。
(どこのフロアの人だろう・・・)
あまりジッと見る訳にもいかなかったため、部署までは確認が出来ませんでした。
「お疲れ様です。」
通り一辺倒の挨拶をすると・・・。
相手は私と並び、流しに向かって立ちました。
「吉田さん・・・、だよね?」
「・・・はい」
(誰だろ、この人は・・・)
「昨日と同じ服装だね」
「えっ・・・!」
その人に向くと、その男は私のほうを向き直っていました。
「昨日は、山沖に抱かれたのかな?」
「な・・・何を仰ってるんですか?」
「昨日、ここで山沖とイチャついてただろ?」
「ち・・・違います」
(この人・・・)
「ふぅ~ん。山沖にいい顔しながら、でも、本当は誰でも良いんじゃないのかな?」
「な・・・、何が言いたいんですか?」
そして、その男はポケットから布きれを出しました。
「・・・!」
私は咄嗟に、その男の手に持たれた布を奪おうとしましたが、男はその手を引き、反対の手で私の腕を掴みました。
「これ・・・、あなたのでしょ?」
男が手にしていたもの・・・、それは電車の中で奪われた私の下着でした。
「ち・・・違います・・・」
「じゃぁ何故、俺の手から奪おうとしたの?」
男は私を引き寄せ、反対の手で私のお尻に触れてきました。
「や・・・やめて下さい」
「昨日も、いっぱいここを濡らしたんだろ?俺の指を濡らしと時と同じように。」
「な・・・、なんのことですか?
「まぁ、ここではあまり派手なことも出来ないし、君も落ち着かないだろうし・・・、ね」
男は私の下着をポケットに仕舞うと、掴んでいた私の腕を離しました。
「また、後でゆっくり話そうか」
そういうと男は給湯室を出ていきました。
(・・・また)
男に掴まれた痛みの残る腕を擦りながら、私の血が熱くなるのを感じていました。
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