(10)
ワゴン車でやって来たのは、港の倉庫街にある井上氏所有の倉庫。ツインテールの韓国女を懲らしめた倉庫だ。
先輩ふたりと協力して、イ・ジフンとキム・スミンを中へ運び込む。何かを喚いているようだが、口を塞いでいるガムテープのお蔭で汚い国の言葉を聞かなくて済む。ガムテープは、このまま貼っておこう。
倉庫の奥のほうに、鉄柱が二本立っている。井上氏が、作ってくれたものだ。その柱に背中を押し当てる形で、イ・ジフンとキム・スミンを縛り付ける。相変わらず、何かを喚いているが。
「ううう……、ううぅ」
ガムテープのお蔭で、そんな声にしかならない。二本の柱の前には一斗缶が置かれており、中で炎が勢いよく燃えている。それには、数本の焼き鏝が差し込まれている。これも、井上氏が用意してくれたものだ。最後に、小道具が入っているバッグを持ち込んだ。
「じゃあ……な。頑張れよ」
「誰も見ていないから……って、サボるなよ」
ふたりの先輩が、そう言ってシャッターを下ろした。そう思うなら、代わって下さいよ! そう思いながら、走り去る車の音を聞いた。仕方ない。チャッチャと終わらせて、この息苦しい空間から出るとするか。
先ずは、何より手袋だな。韓国人の肌に触るんだから、手が腐るといけない。手袋をした俺は、バッグから取り出した大きなナイフを手に、イ・ジフンに歩み寄る。
「ううぅ、ううう!」
口を塞がれながらも何かを喚き、大きく首を横に振って逃げようとするイ・ジフン。
「殺しはしないよ。あっさり殺したんじゃ、面白くない」
そう言った俺は、イ・ジフンの服をナイフで裂き、胸板から陰部までを丸出しにした。
「おまえに相応しい称号を、俺が刻み付けてやる」
焼き鏝のひとつを手にした俺は、そう言ってイ・ジフンに歩み寄る。目を大きく見開き、暴れるイ・ジフン。その胸板に、真っ赤になっている焼き鏝を力任せに押し当てた。
「ううっ!」
縛っている縄が食い込むくらい身体を捩り、白眼を剥いたイ・ジフン。ガムテープで口を塞いでいなかったら、絶叫が倉庫内にこだましていただろう。焼けた皮膚が煙を上げ、焦げ臭い臭いが鼻を刺激する。
焼き鏝を放した俺。火傷と鮮血の中に、強姦魔……という文字が確認出来る。焼き鏝を戻した俺は、再度ナイフを手にする。
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