ぐったりと仰向けのまま床に倒れている美悠の髪をつかんで上半身を引き起こしながら、男が執拗に美悠の唇にねちっこく舌を差し込んで美悠の口内を陵辱している。
美悠は息も絶え絶えといった様子で目をつむり瞳から涙をぽろぽろと流しているが、口を閉じることを許されず男から唾液を大量に流し込まれ、飲み込むことを強要されていた。
少しでも口を閉じれば容赦なく平手打ちが飛び、美悠の左の頬は見てすぐわかるほどに赤く腫れてしまっていた。観念したように口を大きくあけたままの美悠を助けてやることもできずに俺は縛りあげられたままずっと床に転がされていた。
俺が大声をあげて「やめろ」なんて言おうとすると、男は無表情のまま俺の体にタバコの火を押し当ててくる。俺はそんな無言の圧力に屈するように声をあげることすらできなくなってしまっていた。
「また、回復してきたからいつでもヤレるぜ」
1人の男の低い声が響くと、美悠の唇を堪能している男が「まぁ、待てって。俺が楽しんでるんだから。美悠ちゃんの胃袋が俺の体液でいっぱいになるまでやってやるんだからさ」と薄ら笑いを浮かべる。
「おいおい、お前だけの人形じゃないぞ。お前の口臭くさくなったらどうするんだよ。またぶちこませろよ」
低い声の男が美悠の脚を強引に開かせて対面座位のような体勢で亀頭を美悠の割れ目に押し当てて添わせるように上下させる。
「これだけ犯しても濡れたり感じて喘いだりしないのは大したもんだよ、ほんと。でもさぁ、俺たちは絶対美悠を征服するよ。どんな非道で残酷な方法を使ってでも壊してやるからね」
挿入しようとしている男が俺のほうを見ながらニヤニヤ笑い、そんな下衆なセリフを口にする。
「奥さん、助けたいか?」
俺のすぐ横でタバコを吸っていた男が煙をフーッと俺に吐きかけながら無表情のままつぶやく。
俺は無意識に差し出された助け船にすがるように首を縦に何度も振っていた。
「じゃあ、奥さんへの愛を見せてもらおうかな。」
男はそう言うと俺を引きずるように美悠の近くまで連れて行く。
うつろな表情の美悠と久しぶりに目があった気がした。こんな近くにいるのに現実離れした空間が距離の感覚さえも狂わせていた。
「夫婦の交尾を見せてくれよ」
俺も美悠も思わずぎょっとした表情になった。
そんな反応はお構いなしに男は続けざまにこう言った。
「ただし、お前は俺たちの言う通りに奥さんを犯せ。少しでも逆らったり言うとおりにできなかったら、奥さんをレイプしてる映像をネットに配信する」
何を言っているのかすぐには理解できなかった。
俺は「あ、あ、・・・」とパニック状態になり、美悠は不安そうな顔で俺のほうをじっと見ている。
「まずは、いつもやっているように愛し合ってるところ見せてもらおうかな」
状況が理解できず全く動くことさえもできない固まったままの2人の人間を真上から見下ろすようにして男がそう告げる。
美悠と俺とは本当に仲の良い夫婦だ。
付き合っているときも結婚してからも喧嘩なんて1度もしたことない。
俺が仕事で嫌なことがあって殻に閉じこもって様子がおかしいときには、いつも何も言わずそっと手を握ったり隣に寄り添ってくれた。
美悠は芸大を卒業してから美術館で勤めていたが、体調を崩して辞めてしまい、いまは子供たちに絵を教える美術教室の先生をしている。
自分が今日仕事であった楽しいことや子供たちと話したことなんかを天使のような笑顔で無邪気に話す美悠のことを、俺は世界で一番愛している。
夫婦のセックスも週に2回以上は必ずしている。
社会人としてもまだまだ未熟で、仕事で失敗ばかりの俺は、慰めてくれる美悠に甘えるように、何度も何度も吸い込まれるように唇を重ね、体を重ねあっていた。
美悠はいつだって優しくて、ただ何も考えずに「40歳くらいで死んでもいいや」とかって考えてた俺にとって、いつしか生きる意味になっていた。
「りょーた・・・・」
か細い俺を呼ぶ声に意識がはっと戻り現実に引き戻される。
美悠の唇を蹂躙していた男が、美悠の口に指を2本突っ込んでこね回すように動かしている。
苦しそうに餌付きながら瞳から大粒の涙が1粒2粒と滴り落ちる。
「お前がやらねぇんだったら、俺がマジでキチガイみたいに鬼畜な方法でヤッちゃうよぉ」
無表情な男が俺の拘束をとく。
もうどうせ抵抗してもこの人数には歯が立たないことは向こうも承知の上で俺を自由にしたのだろう。
脅迫に屈するような形で、俺は1枚ずつ服を脱ぎ裸になっていく。
美悠の悲しそうな怯えた視線が体中に突き刺さって痛かった。
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