貴史君の肩を抱いた幸子が、相手の唇に自分の唇を重ね合わせながら、彼の右脚に自分の両脚を絡ませている。
その隙に、貴史君の背後に回り込んでいた恵は、後ろから相手の背中に抱き付いて、その首筋に柔らかい唇を押し付けていた。
「ねえ、もう我慢出来ないんじゃない?」
幸子が、貴史君の瞳の奥を覗き込みながら、そう囁いている。
「一度、口で抜いてあげましょうか?-」
「-それとも、ショーツの中へ出す方がいい?」
「!・・・」
図星を突かれたのか、貴史君が驚いたような表情を見せた。
「なんのこと?・・」
びっくりした顔で、下から貴史君の顔を覗き込む恵。
「下着フェチなのよ、彼。気づかなかった?」
それには私も、前々から気づいていた。
私たちが脱いだ下着を、進んで手に取ったり、嬉々とした表情で自分の股間に押し付けたりする貴史君の姿を、度々、目撃している。
「実は、この前会った時に、寝たふりをして観察してたの。-」
「-散々やった後なのに、こっそり私のショーツを穿いて勃起してたのよ。涎を垂らしながら。」
「-お姉さんの下着を使って、オナニーしてたのも偶然じゃないわよね?」
「-きっと、毎晩、お母さんやお姉さんの下着を身に付けて、よろこんでたんだわ。」
「-汚れた下着で興奮したり、穿いたまま何度も射精したりして。」
「・・・」
顔を上げた貴史君が、困ったような表情で、左側に居る恵の顔色を窺っている。
「そうなの?」
問い詰められた貴史君が、諦めたように力なく頷く。
「やだ・・かわいい顔をして、そんな事をしてたの?」
非難するような恵の言葉に、思わず顔を赤く染めながら俯いてしまう貴史君。
(「これが幸子の秘密だったのね。」)私はすぐにそう思った。
私たちはそれぞれみんな、貴史君との間に秘密を持っている。
私の秘密は、3人の中で一番気持ちがいいと言ってくれた事。
もちろん、他の二人にも同じ事を言っているかもしれないけど、一日中ベッドで抱き合ったまま、抜かずに愛し合ったのは私だけだと思う。
「食事をしましょう。」と言っても、「お風呂に入りたい。」と言っても、放してくれなかった。
「もっとしたい。」「お願い、もう一度だけやらせて。」と、言い張って・・。
あの時は、本当に水分が無くなるかと思った。
恵の秘密は何だろう?
「そんなに怒らなくたって、いいじゃない。ただ、女性の下着が好きなだけなんだから。」
しょげている貴史君を見て、まずいと思ったのか、真顔になった幸子がそう言っている。
「いいのよ、気にしないで。そんなに好きなら、使わせてあげる。」
そう告げた幸子は、いきなり、貴史君の目の前で恵の唇を奪った。
「ん・・ふ・・な、なにするのよ。いきなり・・あッ!・・いや、やめて。」
それから、彼の身体越しに伸ばした右手を、恵のスカートの中へ滑り込ませる。
「ほら、彼、喜んでるわよ。はやく脱いで。」
「やだもう・・」
幸子が恵のスカートの裾を捲り上げながら、もう一方の手で、黒いレースのショーツを大きく膝の辺りまで引き降ろしてしまうと、それを見た貴史君の目つきが変わった。
その薄い下着に手をかけながら、下から彼女のスカートの奥を覗き込んでいる。
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