入れられた小屋の中に物音はなく、背後で木戸が入れられた時と同じように、今度は閉まるために音をたてただけだったが、私には感じる事ができた
まだ私を犯した男の足音も聞こえなかったし、ブラウスの目隠しは視界を奪ったままだったが、、、
露出した胸と背に、右の首筋と左足の付け根に、同時にねっとりとまとわりつくモノを感じる
今までに何度も経験した感覚
襲い奪う存在に、獲物として・・・自分の欲をぶつける対象として見られる時の感覚
どの方向からも複数の視線
その全部が私を女と・・・いや、人間とすら思っていない
肉であり穴・・・いや、もしかしたら無機質な玩具以外かもしれない
無意識に深く深呼吸がおきた
自分の息を細く長いものにしている間、静けさのなかの息使いが聞き取れたが、やはり数は数え切れなかった
背後から足音が近づいてきたが、意識は他の周囲から離せず、両肩を掴まれるまであやふやな認識でしかなかった
肩を掴む手は、私の体をゆっくりと下げさせた
私は左膝をつき、右膝をついた
よろけそうな私の上半身は男の手に支えられ、安定すると手を離された
足音が背後から私の右側に移動し正面で止まる
ファスナーの降りる音が聞こえ、私の唇に・・・右の端から上唇を左に、熱い塊が移動した
塊はゆっくりと移動した
下唇を弾かれ、また上唇を擦る
男の左手が私の頭を掴み、唇に塊が押し付けられたので口を開けた
先が口のなかに押し込まれると、鼻まで臭いが上がってきた
頭の側面を右手が掴み、私の頭をぐりぐりと捏ね回すように動かした
おそらく男の思惑通りなのだと思うが、それをされている間に部屋の数ヵ所から、小さく男の嗚咽のような歓声が上がった
これはアピールなのだ
自分のモノである事の誇示
もしかしたら、ゼスチャーも含まれてるかもしれない
コノオンナハダイジョウブ
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