【3】
真由美の心臓は、ドキドキしていた。それは、自転車を懸命に扱いだことだけではなかった。
部屋に戻ると、電気を点け、そして一日中籠っていた熱い空気を外に追い払うように、いっぱいに窓を開いた。真由美の部屋は、住宅街にあるマンションの一室のため、あまり外からの視線を気にする必要はなかったが、改めてカーテンを閉めなおした。
キッチンに戻ると、コップにスポーツ飲料を注ぎそれを一気に飲み干した。
(また・・・、触られちゃった・・・)
学生の頃から、満員電車で触られることはあった。しかし、その気持ち悪さに手を払ったり、振り向くことで、それ以上のことをされることはなかった。
しかし半年ほど前の通勤時に電車が遅延したとき、初めて抵抗をしなかった。いや、正直に言えば電車があまりに混んでいたため、抵抗出来なかったのだ。抵抗出来ないことを良いことに、その痴漢はスカートの上から真由美の尻や太ももを執拗に撫でまわした。下着のラインをなぞったり、尻の割れ目にも手を差し込んできた。
最初は、確かに抵抗が出来なかった。しかし、次第に真由美の体に異変が起きた。
執拗に、しかしそれはゆっくりと真由美の体の感性を高ぶらせてきた。真由美は、体の変化に戸惑いながらも、その指の動きに耐えていた。
嫌なのに、嫌なはずなのに・・・。
会社のトイレに入り、あそこに触れると、そこはまだじっとりと湿っていた。クリに指が触れると、体中に電気が走り、思わず声を出しそうになった。
(何を考えているの・・・)
自分の叱咤する真由美だったが、その指からはいやらしい雌の臭いが発せられていた。
それからは、痴漢をされても、なぜか以前のようには抵抗が出来なくなったばかりではなく、部屋に戻ってからは、そのことを思い出しながら股間に手を伸ばしてしまうようになっていた。
そして、初めてスカートの中まで触られるようになるには、余り時間はかからなかった。
(あぁ・・・、もっと触られていたら・・・どうなっていたんだろ・・・)
スカートの中に手を入れ、パンストの上から一番敏感なところを指先で捏ね続けた。下着の中では、あそこから溢れた汁が『クチュクチュ』と音を立てていた。
(いや・・・、やめて・・・)
スカートを捲くりあげ、パンティーの中に手を差し込んだ。
(だめ・・・、そこは触らないで・・・)
真由美はキッチンの台に片手をつきながら、妄想の痴漢に体を許し始めていた。
(だめ・・・触っちゃ・・・、あっ・・・そこっ・・・)
固く尖ったクリを人差し指で捏ね・・・、中指でオ○ンコの入り口を弄った。
(あぁ・・・、入れられる・・・、入れて欲しい・・・)
そのまま、ヨタヨタと寝室に向かいそのまま仰向けになると、パンストとパンティーを脱ぎ捨て、スカートを捲くりあげた。
(いや・・・、許して・・・)
右手でクリトリスを捏ね、左手はシャツの上から乳首を摘んだ。
(あぁ・・・、いい・・・)
腰が勝手に動いてしまう。膝を立て・・・、脚を開いていく。
(やめて・・・、見ないで・・・)
見知らぬ男に、大切なあそこを凝視されている・・・
そんな想像をしながら、中指がゆっりとオ○ンコに近づく。
(だっ・・・だめ・・・、そこは・・・入れないで・・・)
妄想の痴漢に抵抗をしながら、ゆっくりと中指をオ○ンコに差し込む。
(あぁ・・・、嫌ぁ・・・)
いやらしい汁の溢れるオ○ンコに、中指はなんの抵抗もなく飲み込まれていく。
(あぁ・・・、入ってくる・・・)
奥深くまで差し込み、たっぷりと潤った蜜壺の中を掻き混ぜた。
(だめ・・・、そんなにしたら・・・)
頭の中で火花がはじけ・・・
(あぁ・・・、逝っちゃう・・・いくぅ・・・)
指に犯された虚しさに包まれたまま、真由美は軽い眠りについた。
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あれから2週間。久々に平日に遅番になった俺は、朝からあの女を探しに女の降りた駅へ向かった。
朝の通勤時間にはまだ少し早かったが、駐輪場の入り口が見える歩道橋の上で煙草を燻らせていた。次第に駅へ向かう人の波が増え・・・、そしてその中にあの女を見つけた。俺は煙草の火を足でもみ消し、歩道橋から駅へ続く階段を下りていった。
ちょうど、駐輪場の前に差し掛かる頃に、女が少し早足で出てきた。半袖のシャツに、膝丈の水色のフレアスカート。肌色のパンストに包まれた脚は、相変わらず細くきれいだった。
俺は、女から離れないよう改札を抜け、エスカレーターでホームに降り立つと、快速を待つ列に女に続いて並んだ。
朝の快速の車内は、やはりそれなりに混んでいた。俺は、女の右後ろに立つと、あえて中吊り広告を見たり、窓の外を見たりして、女に関心が無いように装った。それは、恐らく近くにいるかもしれない痴漢が手を出しやすくするために・・・。
しかし、それとなく女の様子を伺うが、特に変化も見られない。俺の左横に立つ男はつり革に掴まりながら眠りそうになり、前に立つ男も女に背を向けているため、手を出す気配がない。
5分、10分と電車は走り続け、都心の入り口の駅に到着してしまった。乗客の出入りがあり、幾分混雑が和らいだまま、女の降りる都心の駅に着いた。
(空振りなのか・・・、それとも、この前は俺の勘違いか・・・)
改札を出て女を見送ると、その日指定された仕事場に向かった。
俺の仕事のその内容から、午前中の早い時間や夕方の終業以降に作業があることが多く、あの女に近づく余裕はあまりなかった。その分、俺の頭の中は、次第にあの女を陵辱することで、占められ始めていた。
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