【16】
女は狼狽していた。しかし、その姿を見て改めて俺好みの女だと思った。
俺の一番好きな制服姿。紺色のベストに水色のシャツ。ベストと同色の膝上丈のタイトスカートからは、黒のストッキング。俺は、昔からいかにもOLというスタイルに憧れを抱いていた。しかもその女は、細身の方が良い。
今までは、強気の態度だった女は、完全に俺にのまれていた。
「ど・・・、どういうつもりですか・・・」
俺は携帯を取り出し、女に見せた。
『お○んこが・・・い・・・良いの・・・』
『あ、・・・あっ・・・逝っちゃう』
後ろ姿とはいえ、女も自分であることを認識したようだった。
「か・・・帰って・・・」
俺は、玄関の鍵を女の前にかざした。それを取り返そうと、震えながら伸ばした女の手を反対の手で掴んだ。
「やっ・・・、やめて下さい・・・」
拒否をする言葉だが、その言葉には力が入っていなかった。
「少し、話がしたい。話が出来る場所に案内してくれないか?」
俺は、努めて冷静な声を発した。
「は・・・話って・・・」
「この動画、どうしようか・・・」
「そ・・・そんな・・・」
女は俯き、呟いた。
「付いて来て・・・下さい」
俺は手を離すと、女が歩き出した。
細く締ったウェスト、脹脛・・・。全てが上物だった。
(今日は、どんな下着なんだろう・・・)
俺は、女の後ろ姿を視姦しながら、女の後についた。
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(見られてる・・・)
後ろをついて来る男の視線を、痛いほどに感じていました。
とうとう出会ってしまった男の“眼”。
(あの“眼”に、また犯される・・・)
体の芯が熱くなるのが、わかりました。
エレベーターホールに入り、エレベーターのドアを開け、会議室のあるフロアのボタンを押しました。
ドアの脇に立つ私の横を通り過ぎ、男はエレベーターの奥に立ったようでした。
「今日は、会社、休みなんだよね」
「え・・・えぇ・・・」
「もう、誰もいないのかな?」
「た・・・多分・・・」
私は、改めて絶望的な気持ちになりました。
(大声を出しても、この建物には誰もいない・・・)
エレベーターが、会議室のフロアに止まりました。
前を歩く私の足音に続いて、男の足音が付いてきます。
絶望的に気持ちと裏腹に、私の乳首は固くなり・・・、あそこは恐らく・・・、濡れていました。もう・・・、その時から・・・。
薄暗い廊下を歩き、会議室のドアを開けました。
電気を点け・・・、ドアの脇に立つと、男が入ってきました。あの“眼”で私を見つめながら・・・。男はそのまま会議室に入ると、まん中辺りの椅子を引出し、腰をかけました。
「さっ・・・、あんたも座りなよ」
私はドアを閉めると、男のほうに一歩踏み出しました。
「鍵・・・、かけた方が良いんじゃないの?」
「えっ・・・?」
「誰もいないかもしれないけど・・・。別に見られて良いのなら、構わないけど」
私から男を会議室に案内し、私から鍵をかける・・・。動画で脅されているとはいえ、私が男を誘ったようにしか見えません。
(どうしよう・・・)
また犯されることに、不安がありました。また、自分が自分でなくなってしまいそうで・・・。
でも、あそこは熱くなっていました。
私は、ゆっくりと鍵をかけました。
「こっちに来いよ」
「話ってなんですか?」
私はドアの前で答えました。
男はまた携帯を取り出しました。
『お○んこが・・・い・・・良いの・・・』
『あ、・・・あっ・・・逝っちゃう』
さっきより、ボリュームを上げて、私の声が流れました。
「や・・・やめて下さい」
「だったら、こっちに来て座れよ」
男が隣の椅子を引き出し、向かい合わせにし、こちらを見つめてきました。
私は、その“眼”に引き寄せられるように、椅子に向かいました。
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