妄想10話……
神聖なる記念すべき日に悪魔なる記念日とされた彼女。
彼女の快楽に溺れ行く表情が愛する夫への懺悔をも表しているようでした。
【あ…あなた…ゆ…許して…】
私には そう感じてなりませんでした。
見知らぬ男と絡み合う姿…
あれ程までに気丈に拒み続け屈しながらも心を強く持ち続けていた彼女…
しかし 淫の魔力は ほんの小さな彼女の怯んだ隙間を見逃さなかった…
その隙間に強引に入り込み彼女を引き摺るように飲み込んで行く淫魔力…
初めて溺れる淫の世界に彼女は堕ちて行くのでした。
立ち姿のスタイルから裸体を絡ましながら正上位スタイルに体位を変えられる彼女。
もう男の荒いエスコートに委ねるだけの彼女です。
汚き接吻も拒む事も無く受け入れ腰を自ら突き上げる彼女の恥体…
今までの人生の中で 置き忘れて来た物を取り戻すように乱れる彼女のようでした。
私は興奮すると同時に 彼女の哀れだっただろうセックスに対する感情を切なく思うのです。
そんな私は 今まで以上に彼女の事を愛しく思うのでした。
激しく絡み合う裸体にカメラも右に左にと慌ただしく動いています。
夫以外の異性を受け入れた事が無いと言う彼女…
しかし 男と絡み合う艶姿は素晴らしき物でした。
持てる知識を総て曝け出すように懸命に受け身姿勢をする姿…
話に聞いた 俎板の鯉などでは無く 水を得た飛び魚のようでした。
しかし ぎこち無さも垣間見える性交渉が 彼女の初々しさを引き出させています。
大きく股を開かれ突き入れられる竿…
激しく揺れる乳房…
そして舌を絡ませる接吻…
時折 彼女から求める舌吸…
私は 画面の中の彼女に 愛しく想う反面 嫉妬まで沸き上がって来るのでした。
何故 もっと拒まないのか?
これが本当の彼女の姿なのか?
それとも それ程までに この男の物が凄いのか?
私は 次第に嫉妬に溺れて行きました。
彼女は自分の物だ…
手を触れるんじゃ無い…
あの悶絶は私を想いながら抱かれているんだ…
次第に私の欲望が剥き出しになって行くのでした。
そして 乱れながら抱かれる時が いよいよクライマックスに近付いたようでした。
激しく腰を突く男の一言が…
「良い穴してるぜ! 締まりも最高だ! もう時期 ご褒美やるぜ!」
男は更に激しく腰を突き入れます。
彼女は激しく揺れながら小指を口元に押し宛て噛んでいます。
逝き波を堪えるように必死に小指を噛み耐えている彼女。
私は 彼女の耐える表情を見て叫んでしまいました。
「逝ったらダメだ! 藤○さん! ダメだ! 逝ったら!」
しかし その願いも虚しく彼女は堕とされるのです。
男が激しく腰を突き入れながら彼女の乳首を噛んだ瞬間でした。
「ひぃっ! だ!だ! ダメっ! もう! ダメ!!!」
そして…
身体を仰け反らし首筋に筋を刻み最後の逝声を絶叫するのでした。
「い! い! 逝くっっ!! 逝く! 逝く!!!!!」
激しく痙攣する彼女の裸体…
ビクビクと弾ける裸体…
そして…
「逝くぞ!!!!!!」
男も逝き果て声をあげ肉竿を引き抜きます。
そして 痙攣する彼女の頬を鷲掴み 口の中に竿を押し込みました。
勢い良く射精される汚き体液…
放心する彼女は口の中に射精されたものの拒む事は有りませんでした。
大人の女になってから初めて逝かされた彼女…
私は 悪魔の記念日の目撃者となった瞬間です。
強要された自慰行為…
その逃げられない環境の元で自ら淫の源を狩り出さされ…
そして その源を男に弄ばれ…
その結果 開花した彼女の淫感…
気丈に満ちた姿からは 想像も出来ない堕ちた彼女の姿に私は呆然とするのでした。
カメラは放心する彼女の逝き果てた顔を映します。
口元を精液で汚し…
飛び散った射精された精液が鼻の周りを汚し…
そして 口の中に押し入れられた精液は唾液と混じり頬を伝っています。
カメラは精液に汚れた逝美顔を執拗に撮り蓄めています。
その時です…
彼女の目尻から一筋の涙が米噛みに伝いました。
私は その涙を見た瞬間に胸が締め付けられました。
彼女は逝ってしまった事に哀しんでいる…
今 彼女は胸の中で愛する夫に懺悔しているに違いない。
私は 彼女の涙の意味を そう理解するのでした。
「良い女だ…」
男は そんな彼女の心情を どのように感じているか?
誉め言葉を囁き 目尻の涙を舌で舐めるのでした。
「よ~し…今から ちょっと この女に封印の儀式するから お前ら 外に出ていってくれ…」
男は意味不明な事を言っています。
それは 他の男達も同様のようでした。
「何だって? 封印?」
「あぁ…封印だ…この女が察や知人に 今日の事を喋れなくする儀式だ…」
「何で それをするのに俺達が居てたら駄目なんだよ…」
「それはだな… 俺が今まで女を襲って捕まらない…それは 儀式が有るからなんだよ…」
そして…
「それは…企業秘密って奴さ…誰にも教えねぇ…例え お前ら仲間でもな…」
他の男達の不審そうな顔が想像できました。
「見せてくれよ…俺達にも…」
「駄目だ… 外で待ってろ…直ぐに済む…15分…いゃ…30分だ…この女…多分だが…男を余り知らねえ…だから30分だな…」
男は何を彼女に行おうとしているのか?
私にも そして 画面の他の男達にも理解は出来ませんでした。
「解ったら さっさと表に出ろ… 察に捕まりたくねぇだろ?」
男は他の男を追い払いまし。
「何だよ… 訳わかんねぇよ… 絶対だぞ…絶対30分だけだからな…」
「あぁ…解ってるよ…その代わり後は 好きにしても この女 泣き寝入りするぜ…」
「あぁ……」
何やら不服そうなやり取りの中で他の男達は外に出るのでした。
カメラは廊下を映しています。
そして扉が閉まる音がしました。
カメラは廊下の床を映したままです。
おそらくカメラの男は停止を忘れ腕を下ろしているようでした。
後は廊下の床を背景に話声だけが聞こえます。
「何なんだよ…儀式ってよ…」
「意味解らねえけど…それで今まで捕まって無いみたいだし…」
不満の会話が収録されています。
「それも そうなんだけどよ… 気になるじゃねぇかよ…」
「でも… あの人の目…怖いもんな…」
「あぁ…確かにな…」
するとその時です。
部屋の中の声が聞こえるのでした。
「いゃぁ!!!! やめて!!! それだけは!!!いゃぁ!!!!!!」
彼女の叫び声でした。
カメラも慌てた男達を表すかのように乱れます。
「お! お願い!! やめて! やめて! いゃぁ!! ぐぅっ! オェっ!!!」
そして最後に嘔吐するような苦声を最後に静かになるのでした。
「おぃ おぃ… 何をしてんだ?」
「覗いてみる?」
「ヤバいだろ… あの人 怒らせたら何するか解らねぇよ…」
「ん…? あれ? 止めてねぇや…」
そこでカメラの男が漸くカメラの停止に気付くのでした。
プッツリ途切れた映像…
私は その先の事が記録されていない事に愕然とします。
「え? 終わり? 嘘だろ?」
今 まさに 彼女に何が行われているのか?
それを確認する事も出来ず呆然としてしまいます。
余りにも 疑問を残し終わる映像…
私は 後に 何かが収録されていないものか?
必死にリモコンを操作し早送りして見るのですが 何も無い事に愕然とするのです。
「うわぁ…そんな…」
嘆きの言葉が口から自然に出てしまいます。
すると…
一瞬 何かが映ったのでした。
「え?」
私は見逃しそうになった一瞬の映像を探ります。
それは ほんの数秒の編集の際の残像なのでしょうか?
何れにせよ紛れた映像が有りました。
そこには ほんの数秒 天井だけを映した映像がありました。
しかし 映像よりも音声が私に取っては衝撃な物でした。
それは…
小太りの男と彼女の会話でした。
「この映像 宝物だよ…藤○さん…僕のコレクションが また増えた…良かった…自分のビデオ持って来てて…」
「あ…あなた…だけには…抱かれたく無かった…」
彼女の声です…
「良いよ…何を言われても…」
「鹿児島で死んでしまえ…貴男なんか…」
そして映像が切れました。
私は その衝撃の会話で 小太りの男の正体が頭を貫きました。
「か…鹿児島…?」
「え? まさか!?」
その時に初めて小太りの男の声が 私の記憶する男と一致するのでした。
「や…奴が…奴が…藤○さんを…」
私は その男に怒りと嫉妬を覚えるのです。
自分と同じ運命を辿ろうとした転勤左遷組の課の違う社員…
私の中で得体の知れない何かが弾けるのでした。
続く。
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